pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

ボトル一本分

 昨夜も飲んできました。やっぱり、ここまで飲むとリーズナブルでも結構出るのです。サイゼリアあたりなら、果てしなく安くなるのですが。それなりに美味しい料理を食べるなら仕方ない・・・あ、サイゼリアも美味しいですよ。ベーシックな美味しさって奴。+αが欲しい時があるのですよ。

 さて、読んだものの続き。

 

  あ、ハパん、グッバイン。相変わらず情け容赦ないなぁ。銀使いの人間がもう一人登場しました。あんくぉです。傭兵ですって。んでもう一つの選択肢『人間』って言ってきます・・・ん?あんくぉ、君の相棒は吸血鬼と人狼ぢゃないですか?そのお二人の立ち位置を説明願いませんかね???

 次巻が楽しみです。

 

鄭氏台湾史―鄭成功三代の興亡実紀 (汲古選書 (37))

鄭氏台湾史―鄭成功三代の興亡実紀 (汲古選書 (37))

 

  明末清初の動乱期、広い意味で明の残党と一つと言えますが、一応昔から観劇ネタになっているので、それなりに有名なんですけれども、実態を知らないので読んでみました。

 まず、文体が、感想が、古い。仕方ないか。発売は十四年前。執筆されたのはそれより遡りますし、著者、ご存命なら八十七歳ですもん。やはり価値観の違いは否めない。

 んで読み終わった思ったのは、どんなに好意的に書こうとも、ちっさい独裁者ぢゃな、と。特にドン引きしたのは鄭成功が、跡取り息子が弟の乳母と密通して子供を産んだ時。最初は側室に産ませた初孫か!!と喜んだけれども、事情が判明すると息子、乳母、赤ん坊を殺せ!!と激怒し、実際に乳母と赤ん坊は首を斬られるという・・・習俗が違うとはいえ、日本なら出家させるパターンだよね。

 なんかね、中国ってそういう家父長権が日本に比べても強すぎて、ドン引きする事を平気でやらせる記録に溢れているんですよねー。それについていけないと思う人は、当時でもいる訳で、何の事はない。独裁者から支援者が離れて空中分解していく過程が、周り状況が許したせいか二十年もかかった、ということ。

 鄭成功は台湾を征服してまもなく亡くなりますが、台湾で自立する派が主導権を握ったら独立国として長持ちしたかも知れません。でも跡を継いだ息子は大陸進出派。清初の動乱に乗じて大陸に再進出するも、動乱が鎮まったら清の物量には勝てず再敗北。息子は酒に逃げ三十九歳で死亡。二年間自暴自棄になった息子の代わりに執政したハイティーンの孫は息子死亡後の権力争いでぶち殺され、ローティーンの傀儡孫が主権者に。そんなの弱体しない筈はなく、結局無条件降伏に近い形で敗北します。

 うわー、ここまで何の感傷的な感想が思い浮かばないとは思わなかった。まったく同情できないや。