pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

『承久の乱』

 土曜日はまったり艦これ新春任務をこなし(難易度はまったりではない)、日曜日は幻想TRPGさんで『ギャップおじさんTRPG』にPL参加してきました。名前からどんなTRPGなんだろう?と思ったのですが、コンセプトは、くたびれたおぢさんなんだけど、実はスゴいんだぜ?というPCがトラブルを解決するという。しかし必ずしも勧善懲悪ぢゃなくてもええんやで?って感じでした。体感からすると『ダブルクロス』などの異能バトルものに雰囲気が似ており、システムはサイコロフィクションチック、そして判定コントロールにリソースを使う事ができる、というところは深淵みたいな感じでした。

 ただ戦闘が長引く傾向になりがちなシステムかなぁ、と。GMさんもおっしゃっていたけど、チュートリアル戦闘すると時間が足らなくなるよねー、ぐらいな感じ。まぁ妄言吐いてRPするのが楽しかったです(あれ?

 さて題名の件です。

 

承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱 (中公新書)

承久の乱-真の「武者の世」を告げる大乱 (中公新書)

 

  一般的には『源平合戦』と言われる治承・寿永の乱以後が武士が主導権を握った時代とされていますが、実は画期は『承久の乱』なんですよー、という本です。

 後鳥羽上皇という人は『無謀にも鎌倉幕府に挑戦して敗れた治天の君』という文脈で知られているのですが、そもそも彼には鎌倉幕府を滅ぼす意図はなかったそうで、朝廷の権威を背景に将軍のカリスマを確立しようとした源実朝と、それを支援する後鳥羽上皇は蜜月関係で、それを幕府首脳部の御家人も支持していた、というのです。まだまだ武士には安定的な秩序確立は困難であり、どうしても朝廷の権威が必要でした。また自らの性癖なのか、それとも政治的な意図なのか、正妻以外の女性を近づけず二十代で子をつくらない宣言をした源実朝は、後鳥羽の皇子を後継者に迎え、自らは『大殿』として幕府内院政みたいな政権を企図していたようです。もちろん幕府首脳部も支持。その為(皇子を迎え入れる事の出来る家柄になる為)自らの家格上昇を望み、後鳥羽上皇がそれに応えて急激な昇進を行った、と。政治的立場の人間は誰一人反対していなかったのですが、一人だけ危機感を覚えた者がいました。実朝暗殺を実行した甥の公暁です。源家将軍の血を引く彼は、子のない実朝の後継者の地位を望み、誰にも相手にされず、んぢゃ殺せば将軍になれる!!と未熟な短絡的考えで実行してしまいました。

 朝幕の安定的な協力関係はこの瞬間に破壊されました。

 ええっと、続きは明日ね。長くなり過ぎた。