pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

がんばって読んだ

 はい。やりました。

 

現代アフリカ・クーデター全史

現代アフリカ・クーデター全史

 

  『現代』とありますが二十世紀の事なので『二十世紀アフリカ・クーデター全史』の方がタイトルとしていいのかな?と。

 割と様々な歴史関係の本を読んだり、地域の事を調べて読んだりしていますが、アフリカが個人的に弱い・・・というか知らない事が多い(自分は物を知らない人間です)

 なので、その辺を補いたいなぁ、と思って借りてみました。んで、がんばって読んだというのは、同じような事件の羅列で、名前も読み慣れていないから覚えられなくて、ヒイヒイ言いながら読んだからです。

 んで解った事は、二十世紀半ばまでヨーロッパにとって資源と冨の搾取対象でしかなかったアフリカ諸国は、ナショナリズムの高揚によって次々に独立を果たしても、その国を運営する人材が育っていない、いやそもそもいない。となると力がある者が私利私欲を満たす、そして強権で反対を押しつぶすという事を繰り返し、クーデターによって転覆され、新しい権力者も結局前任者と同じ事を繰り返す、ということ。

 ただテクノクラートの欠如やモノカルチャー産業の弊害で、経済は容易く低調になりやすく、それを理由にしてのクーデターも繰り返されており・・・ええっと、やっぱり、何か教育というものが国を成り立たさせるには物凄く重要だって事が解りますね。

 現在のアフリカは、軍部がクーデターで国の全権を握っても、経済の事が解らんし、利権だけもらえばいいわーって、鉱山がある地域とか占拠して地方に割拠し軍閥になる傾向があるって、00年代に著者が書かれた時はゆってますが、今もそうなのかな?

 実は一次産業や鉱業で成り立っている国って、アフリカに限らず、南米はおろかロシアでさえも経済的に脆弱な部分を持っていると思うのです。国際市場価格に国の収入が左右されやすく、資源が枯渇すれば終わりだし、また産出資源そのものが価値を失えば収入そのものを失う事になります。新たな産業(加工業)を自国に根付かせには、やはり教育を受けた層を増やさなければならず、昨日の日記にも書いたけどキューバが曲がりなりにも国として比較的安定していたのは、医療と教育を重視していたからなのだろう、と思うのです。

 あ、それから中国がアフリカに影響力を持っているのは、近年の経済援助ばかりぢゃなく、六十年代の非同盟諸国がもてはやされた時代に中国が西側、東側に続く第三極として政治支援をしていたという歴史があるからなんだなーっと。それがアフリカの安定に寄与したかどうかは別にして(というか、どの勢力も寄与しているとは言えない