pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

実はですね・・・

 ただいま『艦これ2019夏イベント』が行われておりましてね。アタクシ、個人的には、そろそろやめたいのですが、『信濃』という日本最後の大型航空母艦が実装されるまではやろう、と決めておりましてね・・・ま、今回のイベントでも出ないのですけれども(運営は『信濃』を実装した途端にプレイ人口が激減する事を見抜いている?)。イベントは正直MAPを有志の方がギミック解いてくれて、それを公表してくれるのを待っていないと、素人は攻略すら危ういというもの。毎回精神的な戦いめいているのですが、一つだけ、個人的に利点があります。それは、読書が進むこと。

 MAP攻略の編成をして挑みますが、一度のトライでは攻略できません。そして3回ほど挑むと疲労度が蓄積されて、艦や基地航空隊の性能が低下する、というアレな使用。だいたい二十分間隔をあけると疲労度がとれるという体感印象。なので、その二十分間に読書を進めるという。これは案外精神安定にも一役買っていて、ドロップ艦を掘るルーチン作業でも、過度の感情を込めずに流れ作業的にやる事ができます。だってドロップ艦は運だもの。諦観の境地でなければ精神的に追い詰められてしまう。

 ま、難易度低くくしてやっているアタクシなんかは甘ちゃんなんですがね-。

 その為、土日は読書がはかどりました。

 

イスラムと近代化 共和国トルコの苦闘 (講談社選書メチエ)

イスラムと近代化 共和国トルコの苦闘 (講談社選書メチエ)

 

  イスラムって言ってもトルコ共和国の事です。オスマン帝国崩壊後、現代にいたるトルコ共和国の、主に政治とかイスラムについてのお話です。この本を読んでいて改めて思ったけれどもオスマン・トルコではなく、オスマン帝国が名称としては相応しいですね。読んでいると、トルコ人出身の登場人物が相対的に多くない。クルド系やらバルカン諸国出身やら、キーワードは一つ、オスマン帝国に属している、ただそれだけの構成員が多いこと。

 オスマン・トルコというのはヨーロッパ側の名称であり、オスマン帝国に属している人たちからすると、確かに母集団はトルコ系ですが、帝国を構成する人々の中でトルコ人は一要素に過ぎないのですよね。それが第一次大戦後のオスマン崩壊により、トルコ人ナショナリズムによってできたのがトルコ共和国で、この国はイスラムを『後進』とみて、これと『世俗』を分離して国をつくっていかなければ『先進』の欧米には追いつけない。仲間入りができない、と考えた人々が主導権を握って作った国です。

 その為、イスラム勢力が政権を握ると『世俗』に戻すため、軍がクーデターを起こすという。最近はその強引な手法が忌避され、イスラムと民主主義は矛盾しないし、『近代化』も矛盾しないという説が有力になっているようです。

 もともと宗教が世俗をコントロールしようとしたヨーロッパと異なり、イスラムは専門の聖職者は存在せず(イスラム法の専門家やコーランの解釈を行う学者は存在する)イスラム法も世俗の法律に近くて、別に破ったからといって天国行きを否定される事はない(はず)。特に意識しなくても世俗は世俗であり、宗教は宗教と、別個の存在として意識されていたようです(この辺りは中世ヨーロッパとは感覚が異なる)

 しかしヨーロッパの技術を取り入れる為に勉学していた人々の中には、オスマン帝国の後進性を非効率なシステムや汚職だけでなく、イスラムそのものにあると見たところから、なんだかかんだか・・・

 本来イスラムは寛容な宗教であるといいます(唯一神のみを信じる限り)。しかしどうも非イスラムの遠い国に住んでいる自分から見ると、サウジアラビアの厳格なイスラムが一般的なイスラムだと思えているようです。イスラム国家の混迷が何処にあるのだろう?金と力の宗教で社会を押さえ込んでいる(みたいな)アラビア半島原油産出国以外のイスラム諸国は、何故不安定な社会のままなのだろう?

 トルコ共和国はそれに対する答えを提示してくれるのでしょうか?(ま、よく解らなかった

 アントマン&ワスプは明日ね。