pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

読み終わった本も多いです

 昨夜『水曜どうでしょう』ヨーロッパ・リベンジの前半四話分を見ていて思ったのですが、この番組『ダメ人間』鈴井貴之さんのどうしようもない(思いつきだけ)の企画にD陣が乗っかったり、押し切られたりして、大泉洋さんを騙したり、すかしたりして、ぼやかせながら運営していた事に、ようやく気がつきました。そうぢゃないかなーっとは思っていたのですが改めて、北欧四カ国を巡る旅をパリ凱旋門から開始する必然性も、それからドイツのメルヘン街道に行く必要性も、言ってしまえばなく、ただ移動して距離を稼ぐために、食事を犠牲にして移動しているのですから、これはもう鈴井貴之さんの「やりたい」に周囲が乗っかっていくのが基本形なんだと。だから鈴井さんは『ミスターどうでしょう』なんだと。

 正直、タレントとしては大泉さんが方が面白いもんな(あ

 まぁそういう事が解った上で、全然関係ない本の感想です。

 

グッモーエビアン! (新潮文庫)

グッモーエビアン! (新潮文庫)

 

  観念して古本で購入しました。本の価格より送料が、というよりもほとんど送料という感じでしたが、そんなに人気ないの?

 確かに映画版とは設定が同じだけで物語は違うのですが(物語のスマートさは映画の方が上)、しかし面白さから言うと、原作小説の方が断然上です。特に自分が名古屋の人間だからかも知れませんが、今時使うかな?という名古屋弁すらニヤニヤ。そして面倒臭い登場人物たちにもニヤニヤ。特にラストは映画よりも原作の方がいいです。はい。なんで人気ないのかな?不思議です。

 

今川氏親と伊勢宗瑞:戦国大名誕生の条件 (中世から近世へ)

今川氏親と伊勢宗瑞:戦国大名誕生の条件 (中世から近世へ)

 

  ゆうきまさみさんの『新九郎、奔る!』を念頭に置いて読んでいるので、あ、ここを漫画化するの大変だなぁ、どうするのかなぁ?とか思いながら読んでいました。

 そして新たに知った事。表題の二人を律したのは想像以上に氏親にとっては母、宗瑞にとっては姉にあたる北川殿であったということ。北川殿夫の今川義忠が遠江で討ち死にして、今川家の家督はその従兄弟である小鹿範満に移ってしまい、それを奪還する為に北川殿は弟伊勢盛時に依頼。盛時も京にいては収入が覚束ない乱世になった事もあり、また小鹿範満を支援していた関東勢が弱まった事もあった下向。一貫して伊勢盛時=宗瑞は氏親を支え、その敵対勢力除去の課程で伊豆、相模を制圧し独立した大名になっていきます。しかし宗瑞自身は完全に今川家から独立する事無く、没するまで甥である今川氏親を支えていきます。そう、彼の行動規範はいかにして甥を支えるか、だったのですね。その為、彼とその子供たちは今川家中において准一門として遇されており、と言うことは彼の生前は最後まで伊勢家は今川家の臣下でもあった訳です。

 『他国の凶徒』と言われる事を倦み、北条を名乗って関東の主権者、日本の副将軍を指向する事になったのは息子の氏綱の代ですが、それが何を契機としたのか解りません。そして伊勢→北条となる事によってようやく、完全に独立した大名勢力となります。このあたりはまだまだ研究しないといけない分野だそうです。

 しかし『新九郎、奔る!』では北川殿は仲はいいけど異母姉として描かれています。この後、どうやって物語と史実を整合させていくのかなぁ。とても楽しみです。

 あ、三人の中で一番長生きしたのは北川殿でした。つまり・・・一番個性が強い人だったのかな?