pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

NHK-BSで放送していたのかー

 機動戦士ガンダムオリジンの、ファーストガンダムの物語が始まるまでの時間軸をアニメ化したものを、NHK-BSの深夜枠で放映していたのですよ。気がついて第九話から録画できました。つまりコロニー落としルウム戦役、レビルの「ジオンに兵なし」演説は見れました。

 最近アニメや吹き替え洋画をあんまり見ていないので、出演されている声優さんが知らない方ばかりでしたが、ご健在のファーストガンダム出演者の方も何人かいらっしゃって、そうなるとファーストとの演技の比較を無意識にやってしまうという・・・

 古川登志夫さんのカイ・シデンはまったく違和感ありません・・・というかファーストとほぼ同じように思えた。ある意味凄い。銀河万丈さんのギレンは、安彦版ギレンがTVアニメ版よりもファナスティックなせいか声が若く聞こえました。池田秀一さんと古田徹さんは頑張っている感じですかね。

 自分はガンダムオリジンの漫画を一通り完結まで買って読み、そして最後の番外編ともいうべき短編集以外を手放した人間です。安彦良和という作家は、人間ドラマを情け容赦なく描く方ですが、空間的な広がりを何故か感じる事ができない作画と自分は思い、つまり一大決戦が何故かこぢんまりとしてしまったと感じる事が多かったのです。安彦さんの人間ドラマは好きなんですけれどね・・・

 あと感じたのはザビ家の面々が非人間的とも言える描写をされている、ということ。人情家のドズル、お坊ちゃんのガルマも激すると見境がない、少し怖い人になってしまいますし、ファーストには若干感じた暖かみが、まったく抜け落ちてしまったギレン。そして極めつけが(おそらく)自らの野心の為に身内であろうと冷酷(冷徹ではない)に利用し、排除していくキシリア像は、戦慄すら憶えます。酷薄なギレンに憤っていたファーストのキシリアは感情を優先させてしまったが故にア・バオア・クーの戦線を崩壊させてしまった、と思えるのですが、オリジンの場合は計算違いで崩壊してしまった、という解釈だった・・・筈です。冷酷な計算機が計算間違いして敗北した印象。

 あとシャアも復讐の為にマジ鬼畜になっておりますしね。

 こうやって比較するとファーストではまだ人間味が感じられる演出が多々あったなぁ、と。オリジンではあまりにも非人間的な冷酷で打算な人にギレンやキシリアがなってしまったかな。自分はギレンの「老いたな父上。時既に遅いのだがな」という呟き、キシリアの「父殺しの男が」と静かに怒るシーンなどが好きだったので、そういうところを含めてオリジンには戸惑っている、のかも知れません。

 だから最後まで円盤を買うのを躊躇っているのかな。今も躊躇しておりますしな。

 映像は美しいし、戦闘シーンは格好いいし、CGアニメでもMSの重々しさを感じる事ができる演出だなぁと思いました。CGは動きがなめらかすぎて、逆に重々しさを感じない、というイメージがあったのですが、だいぶ経験値が積まれてきましたね?

 オリジンのファーストガンダム部分をアニメ化するのは・・・やっぱり躊躇われますね。完全に違う作品であると認識できればいいのですけれど。

 

  あ、でもランバ・ラルとハモンの活躍するシーンは見たいなぁ。彼らの歳をこえてしまったせいか、ハモンが可愛いのですよ。セイラと並んで彼女はオリジンのヒロインですからな。ちょうどランバ・ラルが命令不服従で抜けちゃった後から見てしまったのですなー・・・心残り。