pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

昼下がりまでは

 忙しかったのですがね、その後が続かない。今年は、ずっーとこんな感じです。忙しいかな?と思えば、途端に暇になるという・・・だから店で日記を書いておりますが(オイ

 この土日はまったりしておりました。土曜日に父親が昼間出かける予定がキャンセルになったので自炊飲み会もキャンセル。んで料理酒用に購入したサングリアみたいな赤葡萄酒をかち割り氷にがぶ飲みでついで、こんな映画を見ていました。 

 あ、カップヌードル豚骨味を好奇心で食べたけど・・・まぁ、ねぇ。夜中の食べ過ぎはいくない。

 

 

ホテル・ムンバイ [Blu-ray]

ホテル・ムンバイ [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/03/03
  • メディア: Blu-ray
 

  元ネタが2008年にインド、ムンバイで起きた同時多発テロ。インドの宗教問題を扱った本を読んだ事がない為、雰囲気的なとらえ方しかできませんが、テロ実行犯はムスリムらしく、駅や観光地、高級ホテルで無差別の銃撃、殺戮を繰り返します。ただ実行犯たちは全員十代後半から二十代に入るかどうかという少年たち。その彼らが無造作に人を殺していきます。

 『W座』で取り上げられた作品なのでタレントさんが感想を言っているのですが、あまりにも簡単に人が死んでいく、というコメントを聞いて、あ、これって『戦場のピアニスト』て感じた事だ、と思いました。『戦場のピアニスト』は第二次大戦中のポーランドで有志にかくまわれるユダヤ人ピアニストの視点から描いているのですが、ナチス・ドイツユダヤ人、もしくはポーランド人を人間ではなく、物か何かのようにためらないなく殺す・・・いや、壊していくな、と感じました。相手を自らと同じ『人間』と捉えず『物言う何か』と捉えるからためらいなく引き金が引けるのではないかと。

 それを強く感じたのは地元の裕福な階層出身でアメリカ人男性と結婚している女性が、命乞いの時にムスリムの祈りを唱え続けるシーン。それを聞いた途端、少年は引き金を引くことを躊躇います。異教徒であるから躊躇いなく殺すことができましたが、同じムスリムだと知った途端に殺せなくなるのです。結局少年は銃口を明後日の方にむけて引き金を引き、女性を殺す事無く立ち去りました。

 テロリストたちが犯行に及んだ背景は想像を絶する貧困があるのだろうと。水洗トイレで感動しているのだから、よっぽどですよね。豚肉を食べたといわれて吐き出し、インド人はベジタリアンだから嘘だと言われて憤慨するシーンとか。聞かなきゃOKとか妙な屁理屈つけて平気で食べている人もいるらしいので、真面目な人間ほど暴走しちゃうのかもね、とか。

 映画に描かれているようにホテルマンたちが客を助ける為に必死になってがんばったであろう事も理解できますが(職業倫理というよりは、矜持を守る事で人として踏みとどまったようにも見える)、客が携帯電話でマスコミに連絡し、自分たちが隠れている場所を話してしまった為に、マスコミがそれを報道して、それをテロリスト首謀者に知られて隠れ家にいられなくシーンとか、報道のあり方を問われますよねー(こういうの見るとほんとに〇ス〇ミとか思っちゃう)

 色々と考えさせられる映画でした。