pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

同時進行で読んでいるものは三冊です。

 読み終わってはいません。たぶん今週末で全部読了にたどり着けるのではないかと思っています。一冊は塩野七生さんの文庫本。三十年ぐらい前に朝日文庫かなんかで出ていたやつで、自分も持っているのですが新潮文庫版で再版。更に三部作で終わっていたのが新たに新作で四部目が新作で出るそうなので、最初は買わないつもりでしたが、結局購入しました。割とスムーズに読める歴史ミステリー小説なのですが、夕食後の睡魔との戦いに敗北続きで、まだ半分までしか読んでいません。内容は大枠では覚えているけど細部は忘れているし。

 次は文庫版を本屋で何度も見て、購入を考えるも最後の踏み込みをしていなかった藤井大洋さんの『オービタル・クラウド』。図書館で見つけた時は小躍りしましたね。ただいま第二部に入ったところ。SFサスペンスな感じが楽しいですよ。たぶん読了したら文庫版を買うかも知れない。ただ物語の舞台が2020年・・・ふふふ、現実の方がSFしちゃっている感じがしますねぇ。来年になったら古くなっちゃうのかしら。こういう風に年代を明記するのはイメージしやすくて良いのですが、その年代を通過すると、過去の出来事のように感じられます。近未来物には付きまとうリスクなのかなぁ。

 そういえば『機動警察パトレイバー』の世界が二十年経過しているのですよねー。あの作品を読み返す時はパラレルワールドと感じながら読むのかな。こう書いていると読みたくなるけど。

 もう一冊は一般向けの歴史書で黒嶋敏さんの『天下人と二人の将軍』という足利義輝、義昭という兄弟将軍たちと彼らの政治、そして結果的に彼らから『天下』を引き継ぐ信長の、つまり彼らの政策の連続性という視点で論じている(だろう)本です。

 読み終わったところは二条城が実は足利義輝治世中に畿内情勢の緊迫化にともない、徐々に『御所』から『平城』に改築され続け、信長は「永禄の政変」で焼け落ちた部分や石垣の再整備を行ったので二か月余りで将軍義昭が住めるようになったというもの。土台は前代にできていて補修工事だから二か月という短期間で人が住めるようになった訳ですな。

 んで現在の大河ドラマが丁度そこのエピソードで、完成した二条城ってば、堀がないやん。外堀内堀の二重掘であった事は、限られた発掘調査で明らかになっているのですが、街中につくられた城というイメージを引きずり過ぎましたかね?実際は当時の京都は上京と下京の間に空間があって、どうも二条城はそのあたりに建てられたようです。京の町自体が割と広い道(小路)で町が区切られており、二条城は最終的に四町分の広さだったようです。まぁ現在は都市の地下に埋もれていますから、この発掘調査の成果も地下鉄工事の最中に分かったらしいので、正確な全体像を描くのは至難の業なんですけれども。

 この三冊はどれも自分が読んでいて楽しいので、じっくり読みたいですよ。という事は、明日も読み終えた本はないという事ですな(たぶんね