pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

文庫本で買おうかな?

 昨夜読み終えたので。

 

人外サーカス (角川ホラー文庫)

人外サーカス (角川ホラー文庫)

 

  昨年亡くなった小林泰三さんの作品です。自分は、この方は短編SF小説で知ったのですね。その後にホラーとか推理小説とかを読んだので、SF作家さんという思い込みが強かったものですから、この方のメインステージでない(と思っていた)ジャンルに手を出すのは控えていたのですよ。あとホラーってのが、不条理なエンディングに終わり易い、オチが弱い物語が、あんまり好きでないから、ですかね。

 しかしホラーな舞台設定で推理もののように謎解き要素があると楽しくなってきます。それに加えてこの本は伝奇アクション的ですしね。最初、なんか著述トリックみたいなのもあったし(読めばすぐに、あ、と気が付くので軽いジャブみたいなものですが)、推理、アクション、そしてホラー要素が入った、まぁ贅沢な物語ですよ。ここで終わってもいいし、続編も書けない事はないという、作家としては一番いい感じの物語・・・まぁ書かれた方が鬼籍に入られたので、小林さん自身による続編は書かれる事はないのですが・・・

 小林さんの作品、好きなんだけど、では購入するか、と書店で前にすると一寸躊躇するのですよ。読みたい。けど再読するかな?と。特に図書館で結構借りて読んできたので、いつの間にかそれが基本になってしまって。しかし『アリス殺し』のシリーズ、『クララ殺し』までは読んだけれど、続編二作品は図書館にないのですよね。んで文庫化されている・・・次に本屋に行く時に探して大人買いするか、密林で発注するか・・・どっちが早いかな?ってなところ。

 そして図書館で借りて読んでいる本ですが、藤井太洋という方の小説を読んでいる最中です。明日には日記に書けるかも。

 この方の本を読むのは二冊目ですが、現代よりちょっと技術とか社会システムとかが進んでいるというか、実験されている舞台で、現代社会の問題を取り入れてエンターテイメント作品をつくりあげている印象です。なかなか興味深い。

 この方、Twitterフォローしている作家さんのつながりで、時々Twitterのコメントを目にしていたのですよ。コメンテイターか、社会学者か、と思っていたのですが、あ、作家、それもSF寄りの方だったのか。読んでみるべな、と思った次第。SFはファンタジー色が強いものですが、この方はどちらかというとファンタジー色を可能なまで希釈して現代ものに近い形で発表しているような印象。

 機会をとらえて読みたい作家さんですね。