pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

治りが遅い

 足裏踵のイボの処置なんですけれど(液体窒素で凍傷にされる奴)、処置された後、二、三日で塞がっていたのですが、今回はこってりやられたせいか一週間たっても傷が塞がりません。暑さのせいなのか、凍傷が酷かったせいなのか、自分の処置が良くなかったのか、解りませんけれども。いや、処置した後、珍しくお医者さんが傷に絆創膏を貼ったんですよね。なんとも思わず、絆創膏が取れたら放置していたけれど、様子がおかしいし痛みは取れないし、なので風呂で水洗い(実際には温シャワーで流す)した後、絆創膏を貼っています。来週月曜日に医者に見せるので、治っていなかったらその時、対処法を教えてもらおう、と。

 はい、こういう出だしですから見終わったものや読み終わったものがないとお分かりいただけますね。今晩は父親が久しぶりに飲みに行くそうなので、映画『テネット』を見ながら飲みます。なので『テネット』の感想が明日書かれる事は間違いない。

 読んでいる最中なのは『日本憲法史』という本で、今、大日本憲法をどういう経緯でこさえているのか、どういう方向性の憲法に決定したのか、というあたりを読み終えたところです。前に読んだ『図説 明治政府』と重なる部分も多いです。明治初期の政争が密接に絡んでいるので。

 当初伊藤博文あたりはイギリス型の憲法、つまり当時の世界最強国の制度を模範にしようとしていたようなのですけれども、当時の日本国内は多数の意見論争によって政治を決定していく事に不安要素が多く(幕末や戊辰戦争で活躍した士族たちを半ば切り捨てる政治をしていた為、反政府活動が絶えなかった)、ドイツ型の君主信任を得た総理大臣が内閣を組織し政治を主導する形に決めたようです。

 明治維新から十数年、一般庶民の間に西洋式の教育を行き届いておらず、政治的発言をするのは士族出身者ばかりであり、家禄を失い収入の道を大半絶たれた彼らは反政府的であり、制限選挙とはいえ選挙で選ばれた議員に対して責任を負う『議院内閣制』を取れば収拾がつかない混乱が政局にもたらされると考えたのは妥当だと思います。

 ただ、またそこから手直しされていくらしく、当時の国際法制やら何やら、江戸幕府までの日本にはなかった西洋法律の常識から学ばなければならなかった当時の政府要人の苦労は想像を絶します。しかも学んだあとに路線対立が生じ、政争が起こり、敗れた者たちは下野し、野党になり、なので、政府与党の人数はますます少なくなるという・・・これが『革命期』の過酷な定めなんですかね。政治的な粛清は起こっていないけれども、また地租改正一揆と不平士族が結びつく事がなかったので、反乱は比較的短期間で制圧出来ましたけれども(乏しい政府財源を地租で賄おうとした為に幕府期よりも重税になった事に反対した一揆と、士族として『家』に付属していた収入を失い、それの復活、もしくは再就職を要求していた彼らとでは、要求の方向性が正反対だしね)、無血という訳にはいきませんでしたしね。

 この本はじっくり読みたいし、ちょい難しいので読んでいると睡魔が襲ってくるし、という事でなかなか進みませんが、まぁ気長に読んでいきます。