pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

ぼんやりしています

 昨日、飲んでいるかゆみ止めに眠気を呼ぶ成分が入っていると薬剤師のお姉さまから教えられたので、随分朝からぼんやりしています。今までそれを知らない時は、まったくそんな事はなかったのに、暗示にかかりやすい性格です。その割に昨晩も寝つきは悪かったです。ちょいと除湿タイマーをかけ過ぎましたかね。肌寒く感じると寝付きにくい。

 今日図書館へ返却しなきゃならないのですけれども、雨予報なんですよね。小ぶりで済んでくれるといいな、と願いつつ、返却本最後の読了物です。

 

  借りた当初から読んでいるさして厚くもない本なのに、読了は昨日。意識的に操作しました。今回借りた本は、これ以外比較的分厚い本だったので、持ち運び楽なこの本を意識的に長引かせていました。

 端的に言えば後醍醐天皇政権に反旗を翻した足利氏は大義名分を得る為だけに対立皇統の持明院統を担ぎ上げ、南朝との和睦で下手を打ったので(正平の一統)、南朝の裏切りで再び敵対した時には、天皇経験者三人と皇太子と三種の神器を奪われ、先例を継体天皇にまで遡らなければ即位の正当性を担保できない後光厳天皇を担ぎ上げた為に、北朝の権威がなければ自己正当できない足利氏は、この正当性の弱い後光厳の血統を一生懸命経済的、儀礼的に支え、それを武家においては独占化した為に『武家の王』となりおおせて他の武家よりも権威における優位を保ったと。

 端的が長いな。

 このあんまりにも経済的におんぶにだっこの状態が長すぎて、天皇家は戦国期になっても足利氏頼みの状況。確かに南北朝期の戦乱から、確実に領地から税を確保するというのは武家でないと難しい時代になってしまいましたが、平和になっても委託した方が楽、という怠惰に流れてしまう人間の性そのままに過ごしていたら、委託先の横領が激しくなり、実入りが上がったりになってしまったと。

 人気的には南朝の方が高いらしいですが(自分は後醍醐天皇がやらかしを収拾できずに吉野に逼塞した時点で、南朝には興味がないのですが)、理想に敗れて消えていった彼らに対して人気があるのが理由なんですけれど、自分は現実に対応できない理想など犬に食わせてしまえ、とか思っている人間なので、怠惰でも強かに生き抜いた北朝の方が好きなんです。それに、一言で武家にべったりと言っても、そこは人間のやる事ですから相性が合わないとヒドイ事になるし(とはいえ、やる事はちゃんとやる式の足利義満と合わなかった「やる事をちゃんとやらない」後円融天皇には同情も何もないのですけれども。思い通りにならないからって身近な弱者を虐待した挙句の神経衰弱って、時たまニュースになる世の中思い通りにならないからって誰でもいいから大量殺人を志すアレな奴らと同レベルだし)、相手によって気の使いような半端なかったようですけれども。

 理想を語るなら現実と向き合わなければならない・・・南朝スキーが多い戦前の右向きが、現実と向き合わずに日本を破滅させた事実を思うと、そういう面では歴史は繰り返すのかなー、とかねー。