pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

そろそろ下り坂の気配・・・

 アタクシのお腹の事ではありません。こちらの方の運命が、です。

 

 夜戦で奇襲という物凄い賭けを成功させまして、自軍の五倍の損害をオスマン軍に与え、そしてさらに街道沿いに串刺しにした約二万のオスマン軍兵士の遺体を放置している姿を見て、メフメト二世はヴラド三世のワラキアに対して絡めての手段をとる決断をします。つまりオスマン軍の侵攻は終了したのですが、払った代償はあまりにも大きく、己が武器と頼む傭兵隊長は戦死。国土の半分はオスマンに占領され、更にその地を弟がワラキア公として封じられます。つまり、これからは侵略者との戦争ではなく、公位争いと言う内戦という状況になり、対外戦争ならば利用できた様々な法的処置が利用できなくなります。その上ヴラドの体は・・・

 wiki仕入れた流れでは、夜戦による勝利がヴラド三世の栄光の頂点であり、この後、彼は弟との争いに敗北し、更にハンガリーに十二年間幽閉される事になります。つまり、このエピソードをそのまま描くと次巻、もしくは次々巻あたりで終了という事になるのですが、彼が幽閉されている間に弟は別の継承候補との争いの中亡くなるので、そのあたりが彼の計略とか何とかやればあるいは・・・と思ったりもするのですけれども、十二年の幽閉から解放されるのも正教からカトリックに改宗したからで、それで民衆からはそっぽ向かれて、結局敗北するとかいう運命の筈。

 やっぱり幽閉される運命を描いて物語を終わらせるのが、一番いいのかなぁ。信頼しあう仲間も残り少なくなってきたしな。

 そういえばビザンツ帝国皇女でアレクシウス一世の娘、「私の方が皇帝に相応しい!!」って弟と争った挙句、幽閉状態になって『偉大な』ぱぱーんのアレクシウス一世をたたえる歴史書をものにしたアンナ・コムネナが漫画化されるんですってねー・・・こういう書き方をしている時点で自分があんまり評価していないのが丸わかりな人物ですが。そっかー、アンナ・コムネナかー・・・アレクシウス一世自体もあたしゃそんなに評価高くないのよね。十字軍を結果として呼び込む事になってしまい、制御できず中東の状況を混沌としたものにしてしまったってイメージが。まぁビザンツ帝国の歴史の中で、最後の『帝国』的な、つまり多民族に君臨した王朝の創始者なので、もうちょっとアレしてあげたいけれど、ヒイヒイ言って何とか持たせた、って言うイメージが強くてねー・・・以前は歴史ものっていうと何でも飛びついたけど、いっぱい出てくると好みが介在してくるのですよねー、はい。

 だから『逃げ上手の若君』も読んでいないけど(あ