pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

結末まで読まなくても、なーんか・・・

 興味本位でフランス、ドイツ、ソ連、日本の戦術教範を解説している本を購入して読んでいるのですが、題材が1936年前後の、つまり各国陸軍が、どういう志向で第二次大戦を戦ったのか、というのが解る本なのですが、第一次大戦戦勝国であるフランスが塹壕戦前提のドクトリンを持ち、敗戦国だけれども部分的に戦術で塹壕戦を克服したドイツは浸透、機動戦で包囲殲滅を志向し、ソ連軍は体制の違いから殲滅戦争を志向し、その手段として前線だけでなく、指揮所や後方の補給体系にまで打撃を与える総縦深攻勢を考え、プロレタリアの軍隊である故に教育水準や判断能力をあてにせずマニュアル化し、日本は各国のいいとこどりと攻撃精神論に傾きがちという・・・ああ、なんか結論が予想できそうな内容だわ・・・

 フランスはマニュアルというより理論書であり、陣地戦を前提にしているので、そこへいかに秩序正しく戦力を投入、補充できるかを論じるのですが、遭遇戦になったら一旦引いて仕切りなおすと書いていて・・・ああ、これはドイツ軍の機動戦と相性悪いわ。鉄壁の防御線を突破されて常に主導権を握ろうと動き続けるドイツ軍。それと遭遇したら後退して仕切りなおすって、こりゃ一旦崩れたら際限なく崩壊していく。史実もその通りですね。

 ソ連は畑で兵士が取れると評されるのは、完全マニュアル化で兵士どころか士官の育成も時間短縮し、また攻撃する場合は兵力や兵器を集中して敵に対して優勢を確保した上で徹底的に攻撃する戦術をとるので、総兵力比以上の敵軍が迫ってくる印象になるよね。

 そしてそのソ連の教範を学んで対抗しているはずの日本は・・・攻勢と精神論・・・え?まぁこれ以上は最後まで読んでからにします。今日取り上げるのは、まったく毛色が違うアニメの事だし。

 

 現代中国を舞台にした青春物語を三篇連作したもの・・・でいいのかな。日本のアニメスタジオが中国、日本のクリエーターと作った作品ですので、絵に違和感はあんまり感じないし、物語もすんなり入ってきます。現代中国を俯瞰してみた事があんまりないなーっと思い(アクション映画とか見た事あるけど)、何気ない日常的な物語を中国の実写で見るよりも、遥かにソフトに感じられるかな、と思ったので録画して見ました。

 2018年公開なのでそれ以前の様相なのですが、都会の繁栄ぶりと地方の雰囲気の落差が激しいと思いつつ(巨大高層マンション群、という光景は中国ぐらいしかないよね。一方で地方の道路は未舗装の土道もあったり)、2020年代の中国の風景とは、こういう風になっているんだなぁ、と。

 1999年あたりだと、あ、見た事あるナ、と思ったり。2000年代から急激に都会が巨大に煌びやかに、最先端になっていく様子を見て、中国の現在はここ二十年ぐらいの発展なんだなぁ、と思ったり。一方でかつての発展を支えたらしい巨大工場が草生える廃墟になっていたり。

 青春物語とは違う視点ばかりが印象に残っているのが、なんかアレですね。物語はどれもほのほのとしたものでした。最後の話は、え、そこまでやったのか!!どんだけ~、とか思いましたが。殺伐としたもの以外に、時折触れるのはいいよね。

 今夜は昨晩BSフジで放映された『平家物語』第二話を見る予定ですが・・・まだ殺伐とはしていない筈。たぶん。