pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

暇ってお客さんにいわれてもーた

 そんなに多くないけど商品買ってくれるお客さんに、お仕事の調子はどうですかって尋ねたら、一言のことに「暇!!」って。ひーえぇぇぇ。夏物の制服納品がひと段落してしまったので、これから暑いから早く夏物商品欲しい!!っていうお客さんがいないと、暇、なんですわ。暇・・・これほど自営業者にとって複雑な単語はない・・・暇だと儲からんもんな。でも暇でまったりするというのは、精神的には楽ではある。でも暇すぎると儲からん・・・ああ、あああ・・・

 と嘆いていても仕方ない。お客さんが忙しくて儲かってくれんと買ってくれんからのぉ・・・こればっかりはどうにもこうにも。

 そんな嘆きとは無関係に、読み終えた本。

 

 現在確認されている地球上最古の文明であるシュメル人たちの、考古学や楔形文字から判明した生活状況をつづったもの。とはいえ、一般庶民の記録は「察しろ」レベルでしかなく、ほぼほぼ王様、役人、将軍、そして王后の話題です。

 楔形文字は記録文字で書記官など限られた人々しか使っていなくて、おそらく文字が読める王様も少数派、とか。中世ヨーロッパの貧弱な収穫からすると、笑っちゃうぐらい豊かなシュメルの人々の大麦収穫量とか(毎度、中世ヨーロッパの収穫量を目にするたびに、これで良く生きていけたよな、と思うぐらい貧弱。他に何か食わねば生き延びられないってぐらい)、ティグリス、ユーフラテスの下流部で栄えたので、建築資材、鉱物資源とかは他から輸入しなければならないとか、エジプトとの交易はアラビア湾からアラビア半島を迂回して紅海経由でやっていたとか・・・まぁメソポタミアの真西は砂漠だし、川の上流から大回りする陸路よりも、難破の危険があるけど大量に運べる海路の方が有利だよね、とか。

 そういえばギルガメッシュの神話を踏まえて、彼とは友人だ!!とか、この征服行は彼とやった!!とか、王様が逸話を作り出して宣伝したりしている。

 意外なところは、役人の手紙というのは結構遺っていて、なんでかいな、と思ったら書記官育成の学校で楔形文字を教えるのですが、就職先は王宮とか役所がほとんどで、過去の手紙とかを類例にして手紙を書く教材にしていた為に残っているそうな。

 自分は書式とかほぼほぼキニシナイで、てけとーに書いてしまうけれども公式文書になる王の手紙ではそういう訳にもいかず、定型を勉強したり、表現方法を学ぶために使っていたんだろうなぁ、と。

 あとは石油の存在は知っていて、原油そのものではなく瀝青を防水溶剤や接着剤として使用していたそうです。

 統治能力に優れた王がいれば栄え、そうでなければ滅びる。王朝の寿命は100年前後。三世代ぐらいが平均。まだまだシステムが未熟な時代ですから個人の能力によって栄枯盛衰が繰り返されるのですね・・・組織力が向上するのは遥か後年の話ぢゃ。五千年前からそれができていたら、未来人の立つ瀬がないわい。

 ん?自分が未来人だと、本気で思っている?(冷や汗