pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

お盆休み明け

 先週水曜日ぶりであります。エア読者の皆様、お元気ですか。アタクシは変わらずの寝不足です。寝だめできません。寝室を就寝三十分前から冷房きかせると、床にあずけた背中に汗をかきにくいという情報を仕入れたのでやるようにしてますが、確かに背中に汗はかきにくくなりましたが、汗疹でバリバリひっかいた傷が痛いので、やっぱり変わらんかも、とか思ったり。ただいま昔のアニメ『戦闘メカ ザブングル』を全五十話見ている最中でして、BD一枚に三十分弱一話が六話、中には七話収録されており、つまりBD一枚につき三時間弱~三時間半見なければならず、翌日何の予定もない休日が必要で(夜中に見ているから)、お盆休みは丸っとそれに使用したようなものです。まだ二枚ほどあるので今週末に全て見終えて日記にする予定。思っていたよりも楽しい作品だ。

 休日中はあと、カレーとか思いつくままに料理しておりました。南インド風はマスタードシードテンパリングするんだな、と解ったような気持ちに。一口でカレーと言うけれど、日本の味噌醤油みたいな位置づけで、使用するスパイスの種類でまったく風味も味も異なるので(匂いに由来する味覚の違い、みたいな)面白いです。

 あとは『鎌倉殿の13人』比企の乱の回。佐藤二朗という俳優さんの凄さというのを前回に続いて見せつけられた感じ。そして初登場から見せられ続けた作中の比企能員というキャラの思いきりの悪さ、詰めの甘さ、小物っぽい用心深さが最後まで表現され、そしてそれが敗因になったというドラマ。なるほど、この判断の甘い小物感を育ててきたからこそ、最後の、争っている時政邸に無防備に赴いてしまうという演出が成り立つのかな。能員的には勝ち確!!って確信しての行為なのだから。

 比企尼が亡くなった描写がなかったからひょっとして・・・と思ったら、最後に比企屋形に攻め込まれるシーンまでおいででしたね。比企族滅のイメージからすると全滅したと思っていたのですが、どうも女性親族は比較的生き残っていたようです。だから比企の奥方とともに比企尼も生き残ったかも知れないけれども・・・辛いわな。一族の栄華が急転直下で滅亡なんだから。

 そして最後に九死に一生を得た頼家復活シーン・・・解っていたけど、知っていたけど、うわぁ・・・そして次回、初回からいた、いい漢が下らない疑心暗鬼の末に殺されてしまうんだ・・・ぐはぁっ。次回も血反吐を吐きながら見るであります。

 あ、連休中に読み終えた本が一冊・・・今日返却だから書いとこ。

 

 人類史上、様々な虐殺事件はあったけれども、これは知りませんでした。『独立の英雄』で民族主義的民主主義の演出者だったスカルノ大統領が失脚し、右派のスハルトに独裁者が変わった一連の事件です。虐殺されたのは共産党とそれにシンパシーを持つとみなされた人々。何百万人単位でインドネシア各地で殺されています。軍が人々の恐怖心を煽って。スカルノ時代のインドネシアはせっかくの独立を西側資本主義に骨抜きにされる事を恐れて、民族主義者、保守派、共産主義者三者のバランスの元、西側にも東側にも属さない第三極の結集を目指しました。んが、まぁどっちとも是々非々に付き合うっていう挙国一致の思惑がない限り、保守派を中心に西側の投資を望み、共産主義者は革命を望むというまた裂きは避けられず、不幸な事に東側陣営も穏健になったソ連と「革命やったもん勝ち」を唱える中国の毛沢東が対立していた時期。この「やったもん勝ち」に乗せられて、軍の将軍七人を殺すというクーデター未遂が発生。これをスハルトを中心とした右派、国軍勢力に利用され共産主義者排斥に。下手を打ったのはスカルノ。ここで煮え切らない態度を示したために左右どちらからも支持を失い、失脚という羽目に。

 政治的に中立というのは大変難しく、また国内経済を活性化させる投資を得るのも限定的だったので(経済の首根っこを押さえられない為の方策だったけれども、それ故に国内景気は低迷し国民生活は苦しい)、英雄として崇拝されてはいたけれども、現実に対処できなかった「過去の人」に、あっという間にされてしまったという感じ。

 問題なのは共産主義者と見なされる人々の虐殺が、当時誰にも見向きされなかったこと。東西冷戦の最中、のちに『開発独裁』を支援する西側は政治的に対する人々の生死など問題にする筈もなく、ソ連も中国寄りになったインドネシア共産党には冷淡。では中国はというと毛沢東なんか「これでインドネシア共産党は体制側につくなんてぬるい事を考えず蜂起するだろう。いい事だ」なーんて言い出す始末・・・ほんと毛沢東って根っからのテ〇リスト、革命家だよな。

 そして生き残った人々が総加害者意識になっていたインドネシアは事の真相を究明しない・・・そもそもの日中戦争開始事由を知りたがらない日本人みたいな感じだよな。

 こういう事件ってもっと掘り下げて調べていかないとアカンですよね。