pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

今日は歴史もの的な

 昨日に引き続き漫画の感想です。

 

 『ダンビアのおいしい冒険』の著者の新作です。今回は主人公がフィクションで彼女の眼を通してモンゴル帝国の内側を見るみたいな感じです。奴隷身分の幼い彼女が学者の家で教養を身に着け成長し、その家に帰属意識が芽生えた頃にモンゴルの侵略が。知ってはいたけれどこういう風に表現されるとモンゴルの攻撃は情け容赦ないよな。特に抵抗を示すと皆殺しの運命が。これ、攻撃側の論理では「逆らったらこうなるゾ」という見せしめの意味があるのですが(その後の侵略が楽になるという)、やられる方はたまったものではない。主人公の町も迎撃に出た軍は打ち負かされ、町を捨て非難する者と家屋の地下に引きこもる者と別れます。主人公は家の女主人とともに引きこもりますが発見され、古代から引き継がれた学術書の為に母親にも等しくなった女主人が殺されます。

 それ以来秘かに恨みを持ちながら、身に着けた教養を武器に、その学術書を求めたチンギス・ハンの末子の妻に仕える展開に。

 チンギス・ハンの死後、分裂するも勃興していくモンゴル帝国の創成期なので落としどころが解らない物語ですね。彼女の『復讐』がどのように変化、昇華していくのか、それが気になります。

 

 

 気にしているつもりが見落としていました。中世ドイツの都市ケルンで市警を務めるオドくんが(『修道士ファルコ』という漫画では元市警のキレキレ修道士で、事件が起こると修道士である事を忘れて捜査してしまう「罪深き」人)主人公の中世ミステリー(時々コメディ)ですね。六巻が今月出る事を知ってから、あれ?自分、何巻まで持っていたっけ・・・と確認したら五巻を忘れていたという・・・いかんいかん・・・

 趣味どストライクの漫画ですが、何故か見落としてしまうのですよ。ダメですねぇ。

 六巻は貴族の内輪もめ話でした。中世的解決方法で市警は出る幕ナシ・・・というか権限的に関わったらヤバい。上司の警視の意見通りですが、物語を読んでいる方としては、そういわずに事件解決しろよ、とか言いたくなる。まぁそういうもどかしさを楽しむ作品ですねー。こういう物語を読むとですね、D&DとかのTRPGで悪党を力づくで排除するPCパーティは「暴力が全てを解決する」人種だよなぁ?とか思ったりしたり。そんな事を思いますねぇ。

 著者の方は画業五十周年の方ですので、健康に気を付けて、仕事を続けていただきたいですねぇ。

 

 話の続きとしては、昨日の日記の後に書くべき感想かも。人が自由に人生を楽しむならば、少子化に向かう傾向は避けられないかも、とは思ったりしたり。

 しかし自分の子供の頃は「増えすぎた人口を・・・」みたいなSF話はガンダムを始めたくさんあり、どっかで日本の集合住宅はアンチ人口増加政策だったみたいな話も聞くので、人口爆発で地球が住めない環境になってしまうより、現在は人口抑制期に入っているのもかもしれないと思ったりしたり。

 そういえば江戸時代中期までは農業生産力の増加と相対的平和で人口が増加傾向でしたが、後期以降は農業生産の限界から抑制期になり、明治期まで人口は横ばいだったよーな。先進国と言われる国々の高齢人口が減少に転じるのは自分たち世代がこの世からグッバイを開始するニ・三十年後ぐらいですかね。その頃になると、もしかしたら人口が増加傾向になるかも知れないなぁ、とかなんとなく思ったりします。

 漫画の内容は特に関係ないです。百合な関係の大人の女性が他人の思いを踏みにじってまで幸せになっていいのだろうか?って戸惑っています。その揺らぎを楽しむ漫画です・・・こう書くと悪趣味だな。書き方・・・