pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

少しは時事ネタ、その後、百合百合

 昨日、安倍晋三氏の国葬が行われた訳ですが、自分にとって公人は、それだけでもう歴史上の人物みたいなもので、言ってしまえば事績が解明されない限り、その人生を評価できなくなってしまっており、好悪だけが先行している現在の評価からは距離をおいてしまうのですが、葬式は死者の為に行うのではなく、残された生者の為に行われるならば、国葬は政権与党による安倍氏の表彰式というTwitterに流れてきた評価は妥当なのかなぁ、と。

 岸田総理の弔辞はアレみたいですが、政治的盟友として供に長期政権を支えた菅氏の弔辞は大変評価が高く、確かに抜粋を読んだだけで、もー、これは将来腐女子によるBLネタになってもおかしくないと同人脳が囁きます(あ

 あとは、葬祭っていうぐらいだから献花に並んだ人にとっても、反対デモに参加したにとっても祭りだったなーっという感じですかね。献花を販売した花屋さんたちはウハウハだったろーなー、というのが一番最初に思った事って、自分、どんだけ醒めているのやら。そんな感じでしたね。

 はい。BLネタになりそうな事柄の次は百合百合。

 

 読んだ順とは逆に並んでしまった。まぁいいか。『盟約の少女騎士』というファンタジー系作品で知った中国出身の作家さんなのですが、本来は推理作家さんなので読んでみようと密林で大人買いしていました。ここ十年ほど中国系の作家さんの作品がSFや推理もので取り上げられるようになっており、日本にとって中国推理小説SF小説の勃興期にあたるのかな、と思いました。

 勃興期であるので中国内作家よりも国外の作家に影響を受ける事が多いようで、陸さんも多数の日本人作家の作品を読んでいるみたいです。特に『新本格』と呼ばれる、どちらかというと自分は避けているジャンル・・・(あ

 自分にとって『新本格』ってトリックありきで物語は後からつけるような印象があり、自分はどちらかというとトリックよりも物語の流れの方に興味があって、トリックは読み飛ばしがちなものですから、そういった意味では自分向きではないかな、と。ただアガサ・クリスティ的に犯人は常に欲得、打算、あるいは憎悪から犯行に及ぶパティーンに多く触れた身としては、こんな思春期的な、不安、絶望を動機とする犯行というのは目新しく、新鮮でした。殺意というよりも存在意義を問い直す殺害動機って、そういう発想はなかったなーっと。もしかしたら日本の作家さんではそういうものは結構あるのですかね?実はそれほど推理小説を読んでいる訳ではないので、読んでいる作家に偏りがありますからのぉ。

 百合百合感情が(BLもか)思春期にありがちな(別に中年、壮年、老年になっても陥ったって構いませんが)情緒的な、抒情的な感覚であるならば、こういう殺害動機を据えるというのは百合百合作品の名に相応しいのではないかと思ったりします。

 今はこういう傾向の作品がエモいって受けるのでしょうかね。読んでみた百合百合作品を思い浮かべながら、そう思いました。あ、自分にとって受け入れられる作品と、そんなに琴線に触れなかった作品もあるので、百合百合は自分にとってはオールマイティ作品ではないだろうなぁ、と。