pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

我慢していたけれども

 いや、ほんとはこのシリーズの前になる筈の本が読みたかったのですが、ちっとも出ないので積み読消化の義務感もあり読み終えました。

 

 書いている方の肩入れは上杉謙信だよなーっと思いつつ読みました。戦国時代、主に利根川西岸から西を中心に争われた上杉と北条の対立軸を利根川をからめて著述されています。『軍神』と言われる上杉謙信も、結構北条方に対して敗北を余儀なくされていて、彼自身は勝つけれども政治的に敗北した、というイメージが崩れました。基本的に関東の利根川流域の国衆たちが安全保障を求め、それにこたえられるのが相模北条か、越後上杉か、甲斐武田か、そして自分たちでこさえた連合体なのか、という問題。なので国衆たちの安全保障にこたえられない存在は裏切られるという、戦国期によくある光景がそこにあります。

 室町的秩序が京に存在する限りは、上杉謙信には関東出兵の大義名分、安全保障を行う為の保証が担保されていたのですが、彼の軍事的能力と政治情勢の変化、何より織田信長によって足利義昭が追放された事により、寄って立つ室町秩序は崩壊します。

 もしも小田原北条氏が圧倒的な存在に成長していたら、豊臣政権との対決も違った形で展開したかも知れない。その意味では謙信の存在感が東国戦国史を翻弄したのかも、と思うのはアタクシが小田原北条氏贔屓だからですかね。ほんと謙信が越山しなければ北条氏による覇権が関東で確立されて、どーなっていただろうって思いますもん。まぁ北条氏が武田と同盟して優位に戦局を運び始めても、三国同盟が崩壊して元の木阿弥になったりと、ほんと政治はままならないもんだなぁ、と思いましたね。

 そしてこの『対決の東国史』、残りの巻もはよ出てくれないかなぁ。古河公方と北条氏の対決が読みたいのです!!

 そしてガラッと変わってお知らせ。

 ネットでこの日記をお読みの方々には、ほとんど関係ないのですけれども、学生時代から続けていました創作小説サークル『みずましpomta』をこの度、休止する事にしました。三年ぶりに参加したイベントや、過去に依頼したイラストが自分の小説原稿とともに手元にやってきた時、ああ、自分が惰性でやっていた事に気づいてしまったのですよ。書きたい物語はない訳ではありませんが、それを冊子化し、イベントに持っていく、という行為のハードルが以前に比べてアタクシの中で大きくなってしまいました。最近十年ぐらいは本を売る、というよりも旧知の方々に会い、同人誌を買い、飲む、という行為の方がメインになっていました。その理由づけの為に本をつくる・・・それをして以前のように気軽にイベント参加できるのか?どうも違うな。そんな事を感じてしまった次第。

 始めた頃は、忙しくなったら辞めるのだろうと思っていました。三十代前後の書く事が最大の娯楽であった時は、きっと死ぬまでやるんだろうなぁ、と思っていました。四十代の時は、ま、ルーチンだしって感じで。五十代の今、こんな感じで休止するって想像していたかな?

 もしかしたら、また書く事が最大の娯楽になり、まとめたい欲求が勝って何らかの形で再開するかも知れません。可能性はゼロではないけれど、その時までお休みです。

 と書いてもねー、イベントでお会いする人って、あんまりネットでアタクシに絡んでこない、知らないのではないかと思う時が多々あって、たぶんまったくアタクシと知り合っている方とは別の層ではないかと思ったりするのですよー。

 でもまぁ、そんな感じです。

 あ、日記は書き続けますよ。駄文を書く快感を忘れたくないので(てへ