それなりに面白かったけれども、特に感想は書くほどもない、という感じなので、つまり、ネタがない。読んでいる本は二冊。『工作艦明石の孤独』を自宅で、喫茶店の読書会の課題図書『百年の孤独』を図書館で借りられなかったので(というかPCで検索すると書架にある筈なんだけど発見できなかった)、南米文学を研究している人が書いた著者ガルシア=マルケスの伝記+書評のようなものを職場で読んでいます。
改めて南米の近現代史を触ると、壮絶だよねー。近世~近代と言われる時代。ヨーロッパの他の国ではブルジョワジーが成長し、彼らの力の進捗に合わせて共和制とか民主制とか、比較的風通しの良い社会が形成されていったのだけれども、ある種引きこもり状態のスペイン植民地であった南米は、距離的な事もあり中世の色濃い権威主義が温存されて、そこへ左巻き思想が入ってきたものだから、保守派(富裕層)と革新派(というか貧困庶民派)の血みどろの抗争が何十年も繰り返されるという奴。どちらを選んでも地獄な展開。ガルシア=マルケスという人もモロにそれを被って貧困家庭で成長し、父母は多くの家族を養うために働きずめ、幼いころは祖父母に育てられ、特にケルト系の祖母が語る薄暗い幻想的な物語と、現実主義の祖父の背中を見て育ったようで、見聞きした大人たちの話をつなぎ合わせ、ミックスし創作物語を語る少年だったそうです。
興味の赴くことは情熱的に、そうでない事は放り出してしまう性格で、大学も政争の混乱から通う事はできず、文筆、ジャーナリストとして糧を得ようとするけれども保守独裁が政権をとると新聞社が閉鎖されるとかで給料も満足に手に入らない。南米、ヨーロッパを取材とかで転々とし、友人知人に仕事をもらったり、面倒を見てもらいながらも小説の著作は続けて、どうもそれが軌道に乗ったのがノーベル文学賞を受賞した『百年の孤独』という作品のようです。
書評というか、感想から察するに暗く幻想的な、でもユーモアもある作品みたいですねー。長いらしいので図書館で借りれないと読まないな(オイ
今読んでいるこの本が終わったら図書館に返却がてら、また探してみますけれども、さてどうなるかなぁ。
あ、読み終わる前に書影を出してしまった。こりゃ帰宅したら意地でも『工作艦明石の孤独』二巻を読み切らないと、明日もネタがないぞよ。