pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

読書会ネタ

 大曾根の喫茶店『KAZU COFFEE』さんで二か月に一回程度読書会というのが催されていまして、まぁ開業前からの付き合いであるし、書痴だし、活字中毒者だし、読書会ネタの本、読める限り読み、参加できる限り参加しておるのですが、今回は難敵で、そして日程的に読書会に参加できないorz

 なのでこっちで読書感想を書こうかな、と。

 

 ええっと、白状します。真面目に読んだのは半分まででしたっっ!!

 架空の南米にあるらしい国の、ある一族の百年の歴史がつづられているのですが、働き者で一家の大黒柱であるグランドマザー、ウルスラがいないのヤバい一族でして、ウルスラの夫からして妙な考えに憑りつかれて錬金術に凝ったり、その息子たちもヤバい感じに非建設的な事に没頭したり、野放図に子供をつくったり・・・この作品が作家として『食べていける』契機になった方だからか、今まで読んだ南米物作品には、こういう女家長がしっかりしていて、男たちはなんか、なんだかなぁ、という家族が多いような気がします。皆、この作品の影響を受けているのかなぁ。

 この前に読んだガルシア=マルケスの評伝を書いた方なんかは、この作品が世に出た際、貪るように一気に読んで、日本語翻訳を読み、もう一度スペイン語の元版を読んだというほど気に入ったようですけれども・・・著者が狙った通り、幻想的な架空の、南米的な歴史ものが描かれているようですが、はい、南米諸国の歴史を思い浮かべると「なるほど」って感じたりしたりします。

 なんでしょうかね。例えば日本の歴史だと現代に繋がっていく物語として連続性があるように感じるのですが(歴史著述者たちの力量ですかね)、南米の歴史ってスペイン人たちの征服、搾取、権威主義者たちの跋扈・・・つまり中世的な、そして強力な外敵が存在しなかった事による社会の逼塞感(権威主義者たちによる安定)があった為、前に進んでいる感が乏しくて、大戦後もなんか、代わり映えしない問題と混乱が存在しているようにしか見えなく・・・つまり、それを1960年代のガルシア=マルケスも感じているらしく、最終的に一族は自らが建設した町とともに消滅していくのですよね。

 その過程が、ええっと、ありていにいうと、変化はあるけれども変わり映えがしない、ように感じる。世代が変わり、登場人物も変わっている筈なのに、彼らは相変わらず同じような事をしでかし、同じように間違いを犯していく。大黒柱ウルスラは百歳を超える長寿を誇りますが、それでも寄る年波には勝てず亡くなると、一族の精彩は一気に衰える、みたいな?

 こういう感じなんですかね・・・まぁ後半は流し読みだったので、アレなんですが(あ