pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

演劇的

 日曜日の晩は疲れていたので録画した『どうする家康』を昨夜見ました。タイトルはその感想。特に回想シーンがそんな感じの演出でしたね。時代考証の平山さんが自身のTwitterで深掘りをしていらっしゃって、それをちょろりと読んでみると、地域伝承と解明されている史実をいい感じにつなぎ合わせてストーリーをつくっているですね。そういえば桶狭間から帰還した家康君は大樹寺に入った伝承があったなー(言われるまで思い出さなかった。住職に説得されて奮起するシーンが改変されていたのもあるし

 しかし従来の家康もの大河だとあっさり終わらせそうなエピソードを結構こってり表現しているのを見て、なんとなーく、このドラマは関ヶ原合戦までを描くつもりぢゃないかしらん、と思ったりしたり。関ヶ原以降はどう考えても弱いもの虐めにしかならないもんなぁ家康。どうするの意味合いも「どう料理してやろうか?」っていう相対的強者の立場になるもんなぁ。

 まだ来週も見るつもりです。

 そして読み終わったもの。

 

 今まで丸山さんの作品はコメディが多かったのですよ。商業誌、同人誌含めて。今回はファンタジーサスペンスとでも言うべき展開ですね。

 王家の蔵書を検索し口述する司書正は、生体機械みたいで、自分では生きられない存在。占いで運命的に結び付けられ選ばれた女性が寝食の世話をしなければ生きられない。しかし自分の意志を持たない存在なので植物を育てるようなもの。長くは生きられず(暗い書庫で生活しているから日光にも当たらないので、当然健康に良くないし)前任者の八年は長い方。だいたい三年ぐらいで亡くなってしまう。

 司書正の代替わりは人智ではなく、神なのか何なのか、とにかく亡くなると国の中からランダムに選ばれ国の占い師に託宣が下ると。それが現王の最愛の息子となってしまい、これに絡んで王家内の争いが噴出する、という感じ。

 歴代の司書正と異なるのは世話役に選ばれたのが先代王に征服された異民族の少女で、彼女が司書正を起動させる文言を歌として知っていたという事。つまり、本来は国王や書庫を管理する役人など、一握りの人間しか知りえない事を世話役の少女が使いこなしてしまい、限られた人しか触れる事のない貯えられた書庫の知識を無邪気に引き出せるようになってしまった、ということ。もちろん彼女はきちんと教育を受けておらず、ただただ元王子の声が聞きたいだけなのですけれども・・・現在は。

 しかし有能な先王に引き換え、どちらかというと怠け者で勉学よりも音曲が好きな王が、その為に寵愛した元妓女の后との間に生まれた音楽や芸術の才能に恵まれた(そして正妻とその息子である兄に対して弁えるという賢明さも持ち合わせていた)王子を生き人形のような司書正にされた、というのは何ともかんとも、悲劇の匂いしかしませんなぁ。今後どうなるのかなぁ。楽しみですね。兄王子は軽薄放蕩だけど弟王子に対する憎しみは持っている感じだしなぁ・・・ふふふ、不穏(性格悪い事がバレりーな