pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

次巻最終巻

 帯に『最終巻』って書いてあったから、今回で終わりかと思ったら、次巻だったという。

 

 ちょームカツク敵役(誉め言葉)の父様がいかにして神々を憎み、彼らにあだなすようになったのかが、ちょろちょろと零れるように出てきましたね。飢饉とか戦乱とかで食うに苦しい、弱者に矛盾がしわ寄せられる時代に僧侶として生きていたけれども、まったく悟りなんぞ得ておらず、世を拗ねたような考え方をしていて、共同体からはみ出された者たちが助け合って生きているらしい集落でようやく『人』らしい生活をするようになると。しかし弱いものが、より弱いものを虐待する常。共同体の人たちはいい人たちだけど無力であり、生前の父様も・・・それで黄泉路を生き、イザナミから呪物を盗み、愛しい女の元に生き返ろうとして・・・っていう話が夜卜との死闘の合間合間に挟まれてるって印象。

 相打ちかー?って思ったけど、しぶといね、父様。自らの『死』を自覚した雪音は、それを乗り越えて夜卜を助けにこれるのかな?最終巻が楽しみです・

 しかし・・・特装版を買わなかったので番外編の四コマまんが集、弐巻と参巻持っていないんですよね・・・四コマまんが集は別個で販売されると信じていたから・・・もう入手しようとしても遅いですか?TT

 

 この漫画を読むたびに「ああ、自分ってモンゴル帝国史のこと、あんまり知らないんだなぁ」と実感します。元朝秘史とか集史とか、過去に目を通した筈ですが、あんまり覚えていない。ざらっと高校世界史教科書程度の知識はあると思いたいですが、感覚的に「こんな流れ」としか思い出せないのです。たぶん本格的に論考をそれ以来接していないからだと思います。

 なのでチンギス・ハン亡きあとのモンゴル帝国の展開・・・主人公はその混乱を望む訳ですが、後継者オゴタイは温和で積極的な(タカ派になりやすい)チャガタイは彼に協力的。末子としてチンギスの財産を引き継ぎ、最大勢力であるトゥルイは金国征服戦争に積極的で音頭を取りたがっている・・・

 うろ覚えで、たしかトゥルイって早死にしていると思うのですが、どのタイミングだったっけ?それこそこの程度の情報ならwikiを見ればいいのですが、イメージとしてモンゴル皇室がきしみ始めるのって、オゴタイの次、グユクの継承からだと思ったけれど・・・あ、wikiモンゴル帝国の項目をちょろりと、特にグユクが継承するくだりを読んで合点がいきました。なるほど、そういう展開かぁ。

 グユクの後はトゥルイの息子のモンケになって、フビライの代で分割は決定的になるはずだから主人公は・・・うーむ、そうなのかなぁ・・・

 これは楽しみですねぇ・・・悲劇的な方面で(オイ