pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

見終えました

 『Gのレコンキスタ』全て見ました。

 

 まず。誤解していたのは『∀ガンダム』と同じ世界の未来ではなく、別世界でした。そして感想は、あまりにも人も組織も錯綜しすぎていて、ドラマが多すぎて整理が追い付かない。劇場版が五作品もあって大変って人さまに言ったら「BGMみたく流せばいいです」みたいな事をおっしゃられて、その意味は全部見て解りました。

 勢いがあるし、基本明るいし、アクションも面白いけれども、そして『全滅の富野』ではありませんが、その分、登場人物の整理が追い付かなくて最初から群像劇であったのが最後は大群像劇になりましてね。出てくる勢力も三つどころぢゃなくて、そして内部分裂もするし、相変わらず現場が指揮官のいう事聞かないし、しっちゃかめっちゃかで部分的には面白いけれども、全体のストーリーが解りづらいですかね。

 結局落としどころはなんだったんだ?と思うしね。

 まぁ最後は主人公にずーーーーーーーっとくっついていた勝気な女の子が、一人世界一周の旅行に勝手に出かけた主人公を捕捉して待ち伏せして、二人で砂漠のテントに泊っているシーンで終わっていましたが、女の子の思いが報われた感じで、ヨカッタと思いました(小並

 富野さんがやりたい放題やってつくったアニメーションで、考えるんぢゃない。楽しめって感じでしたかね。あと・・・やっぱりロボットアニメーションの主人公メカに『ガンダム』を冠すると企画が通りやすくなるという風潮・・・どうにかなりませんかね?自分にとって『ガンダム』はやっぱり戦争エピソードをぶっこみ、補給の概念の重要性を再三主張し、主人公メカが活躍しても戦争の大勢を左右する訳ではなく(ジオン軍は勝手にガンダムを中心とするホワイトベース隊を重視して付け回して戦力の分散を招き、一点集中で兵力を投入した連邦軍の『物量』に敗北した)、主人公たちの目線は最後になってようやく政治というか戦局に向くようになりますけれども、基本的に生き延びる事が目的でしたもんね。

 昨夜寝る前にたまたま文藝春秋のよーつべチャンネルで小泉悠さんと高橋杉雄さんと太田啓之という方が「アニメの戦争と兵器」というミリオタまるだしの対談冒頭三十分の動画を見たのですが(小泉さんと高橋さんは防衛系の学者。太田さんは朝日新聞の記者さんらしい)、ここでのガンダムの評価って宇宙戦艦ヤマトの製作に参加して「こんなのやってらんねぇ!!」って降りた富野さんがミリタリーの実際に思いっきり寄せた演出、ストーリーを描いた、最初は(ジオン軍は)ザクしか出す予定がなかった、という話を聞いて、逆に富野さん自身にとって『ガンダム』のファーストで軍事、戦争ものは出し切ってしまい、他のロボットアニメを描きたくても制作、スポンサーがガンダムから逃してくれなくて、描きたい作品をガンダムの仮面かぶせるしかなかったのかも、なーんて推測をしたりしたり。

 つまり、∀ガンダムの時も思ったけれど(そして『水星の魔女』でも思ったけれど)、ガンダムの冠をつける必要なんてないアニメだったよな?とか思いました。キャラデザも好きだったなぁ・・・