pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

読み終えた本はないです。

 昨日図書館で借りた古代文明の本が面白そうです。世界最古のメソポタミア文明の、ちょうどペルシャ湾をはさんだアラビア半島側にある遺跡の研究がご専門という著者が書いていらっしゃるのですが、考えてみればそうなんですけれども、メソポタミアって産出する物産が穀物と衣類に限定されていて、石材、金属はもとより建材として使用できる木材にも乏しい地域であり、どうしたって地域外から輸入しないと文明なんて発達しないという。海を渡ってアラビア半島側から輸入したのは主に銅で、現在でもオマーン半島に銅鉱山が経営されているそうです。石材とかは当時エラムと呼ばれていたイラン高原南西部から。

 何が言いたいのかと言うと、『自給自足』至上主義の人って時々いるけれども、閉鎖された空間では進歩とかは鈍いのだなぁ、と。交易、紛争、多々あるけれども他者との接触、刺激がないと人って新たなものは生み出さないよなぁ、と。人間って基本的に怠け者だし、従来通りの生活、技術で済ませられるならそれでいいと思うし。

 『世界四大文明』とかいうくくりも、単純に教育上の語呂合わせみたいなもんで、特に学術的な理由はないそうで(当たり前だよなぁ)、古い順にメソポタミア、ナイル、インダス・・・んで前千五百年ぐらいから黄河が発生していて、どれぐらい新しいかというと前千八百年頃にインダス文明が滅亡しているくらいですね。四大文明が同時期に存在した事はないという・・・他の文明はだいたいこの辺りから始まったと確定されているようですが、黄河文明はまだ定説がないそうで、まぁ「ちゆうごくよんせんねん」「ちゅうごくごせんねん」という文言にこだわる政治的理由が存在するから、なかなか確定できないんだろうなぁ、と思ったりしたり。

 そういえばメソポタミア、ナイル、インダスは交流がある痕跡があるけれども、さすがに黄河流域は孤立していて、こういうところにも文明の加速度って交流というか、摩擦というか、そういうものが介在した方が早いのかも、と思ったりしたり。

 以上の話題はほぼほぼ序章部分のみの感想なんですが、それだけでこんだけ書いてしまうという事は、全部読んだらきっとたくさん書くことができてしまうのだろうなぁ、と思う次第。まぁ、そんな事はないか。前から『四大文明』って言う割には黄河だけ孤立しているし新しいし、他の三つとは立ち位置違うと思っていたので、こう思うのはなんか「いけないこと」なのかしらんとか思っていたのですが、こうあからさまに「四大文明はただのつじつま合わせ」って研究者の方に書かれて「ですよねー」と安心してしまったというのがね、大きいというかですね・・・あ、千文字超えた。