pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

飲酒、読書、映画、居眠り三昧

 そんな自堕落な週末二連休でした。なので見た映画から。

 

-悟空伝- [DVD]

-悟空伝- [DVD]

 

  なんかね、西遊記の改変ものだというので見てみようと思いました。いや、西遊記って、やっぱり悟空が地上で大暴れしてお釈迦様に封じ込められるまでが、一番痛快なんですよね。その部分を改変したというもの。キャラが原作の影響下にあるのは孫悟空と二郎神君ですかね。特に二郎神君はストイックなヒーローって感じで、奔放な孫悟空と対になっていいです。

 逆にキャラ改変が凄いのが天蓬元帥。女癖が酷いという設定は、天女との道ならぬ恋で相手は地上に追放され、自分は上司に忠実な天の川の守護者を務めなければならないという悲恋キャラになっていました。ラストも悲劇。そして天蓬元帥=猪八戒キャラは沙悟浄の天界の姿、捲簾(こんな字だったよな)大将の名前をとった地上出身の仙人に割り振られ、そしてこっちも悲劇。

 最終的に悟空は地上の魔王、二郎神君は天界の守護者となる、みたいな話ですが、アクションは派手だし面白かったですよ。CG多用しているのが、アレですが。

 

  六十年代、米ソが宇宙開発競争にしのぎをけずっていた時代、つまり人種差別や性差別が激しい時代のNASAを舞台に、技術者として優秀なアフリカ系女性たちが、それら差別や因習の戦いながら自分の地歩を築いていく、みたいな話。

 しかし、この差別というのがものすごく愚劣で、NASAみたいに成果だけが評価される(そうでなければ宇宙開発なんてできない。自然環境は人種や性別など関係なく、方程式を適用できなかった事例に容赦なく『不可』を下し、時に命を奪うので)現場で、主人公の一人が職場近くに非白人用トイレがない為に、トイレに行くのに四十分もかかる、というシーンなんかね、効果的な演出がなされている事もあり、愚劣以外の何物でもない。差別や因習の質の悪いところは、往々にして『文化』という言葉で守られている事であり、不都合でない限り誰も気に留めず、改正されない、という事ですかね。

 NASAのようにそんな事、いってらんねーっと言う現場で、その実力を示さなければ改善される事のないのが差別であり因習なのですよ。たぶん今、この時点でも、米国に限らず日本にだって絶対に差別や因習は、気づかないだけで存在し、自分自身もそれに囚われているかも知れない。

 ハリウッド作品の常で大変見やすく、洗練された演出で、要点はちゃんと押さえているいい作品だと思いました。モデルになった女性たちがそれぞれ評価され、公開された当時、主人公の女性が九十歳を超えて、作中で再婚した方と結婚五十周年を超えた、というラストテロップを見た時、ちょっとほっこりしましたよ。

 読んだものは、また明日。