pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

少し生ぬるい空気

 なんかですね、今日の昼下がりからそんな感じでした。雨が降ると寒くなる予報です。たぶん上空では暖かく湿った空気が、冷たく乾いた空気とぶつかりそうな気配でもあるんぢゃないですかね?

 それはさておき、読み終えたもの。

 

海賊女王 上 (光文社文庫)

海賊女王 上 (光文社文庫)

 

  ハードカバーの方を図書館で借りて読んでいます。最初は舞台がカリブかしらん?と思っていたのですが、登場人物一覧を見るとテューダー朝のヘンリー八世からエリザベス女王期の、主にアイルランドを舞台とした物語でした。ブラウザゲーとかで『グレイス・オマリー』という名前を見つけた時は、あ、この小説の主人公の事か、と合点しました。小説ではグラニュエル・オマリー。ライトノベルみたいに強気の女の子がチート技を使って『海賊女王』になる・・・事はないです。当時の風習通り嫁に行き、子供を産み、それに飽き足らずに自分の従者を中心に、父や憧れの男のように船を組織し海賊行為を行いますが、その反面育児をうっちゃっています。夫が強気なだけの、まぁ無能な男で妻のやる事に理解も示さず、あっちも痛くて下手くそなので、平気で浮気とかするし、歳を重ねると自分の魅力を相手に報酬として与えたり、しかし安く売ったりはしません。

 基本的にアイルランドを植民地化する為に、懐柔、のちに強行(凶行)、殲滅戦を仕掛けてくるイングランドに対し、反抗心を燃やしています。上巻は事故とは言え、夫を射殺してしまい実家に戻るところまで。

 なーんかねー、強気で能力もある女性が虐げられているのを跳ね返す、みたいな展開が痛々しいですね。主人公の鏡的存在として、やはりイングランドの女王であるエリザベス一世が登場していますが、まだ彼女たちの運命は重なり合っていません。下巻でどういう展開になるのかな?切ないラストになるのかな?