pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

放送休止前の回

 『麒麟がくる桶狭間回ですね。概ね最近の研究に沿っているのではないかしらん?元康くんはボイコットしましたしナ。ツイートでシャア=染谷将太信長、ララア=川口春菜帰蝶というコメントを見た時は笑いましたが、しかしドラマを見た感じでは、このドラマでは実子がいない帰蝶正室としてあくまで遇する信長の気持ちを表現しているようで、上手いなぁ、と思いました。実際にあんな形で奇妙丸と対面させられたら、うがっ、とか思うだろうけど。平時なら「こんにゃろ」と思うだろうけど、生きるか死ぬかの瀬戸際だからなぁ。だからその機会に告ったのだろうけれども、信長、ズルいですね(にやり

 放送再開を睨んだ予告編に、近衛前久が現れたのをみて、お、『永禄の政変』を詳しく表現するのかな?と期待しています。足利義輝の母方、妻方の人間ですからね。あんまり大河ドラマでは大きく取り上げられていない人物ですし、その辺、期待してます。後、足利義昭も所謂『莫迦との』ではない表現をされているようなので、ワクワクしています。

 つまり・・・懸念はね、織田信長、皆大好き魔王化ですねー・・・そこだけドキドキする。

 あ、そう言えばセリフなかったけれども思わせぶりにこの回に佐久間信盛が登場しているのですよ。再読している『武田氏滅亡』に水野信元の切腹佐久間信盛による讒言という説が書いてあったので、そういう伏線なのかな?とも思いました。

 あとはですね、ちゃんと読書感想文を書くつもりですが、私設読書会課題図書で舞城王太郎さんの『好き好き大好き 超愛している』という本を読みましてね。とりあえず読感だけ書くと、読んでいる最中、この方が原作を務めたアニメ『龍の歯医者』の場面が思い浮かんだり、対比的に飛浩隆さんの『自生の夢』の事が思い出されたりしました。そして2009年度の大学読書人大賞という帯を見て、十一年前の大学生はこういう物語を選択したのか、と。

 愛する人を亡くす、という基本形で複数の物語が書かれているのですが、だいたい結末は前向きです。救われる物語。んで、たぶん自分が大学生の時は、こういう物語は読まないな、と。あの頃夢中だったのは安能務さんとか塩野七生さんとか、『歴史エッセイ』的な著作でして、どちらも塩っ辛く、塩野さんは特に『夢もなく、恐れもなく』を標語にしたリアリストのイザベラ・デステが自分に一番近い、なんて書いておられた、筈。まぁヒネタ学生でしたね。今はヒネタおっさんですが(変ってねー

 丁度ねー、儒教的な、教条的な臭いのする歴史記述に飽きてきた頃で、安能さんの簡潔だけど身も蓋もない中国史の見方とか、その頃はルネサンス期の歴史を書いておられた塩野さんの諦観みたいなものが好きでした。『神の代理人』なんて、その極みでしたねー。ヨーロッパ知識人の評価と反比例している塩野さんの文章が楽しくて楽しくて・・・

 なるほど、あたしゃ素直な人間ではないですな(あ

 

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)