pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

楽しみました

 次の物語がどうなるのか、ワクワクしている新刊を読むのは楽しいですよネ。

 

  なんとなーく解ってきたのは、どうも『神さま』だったっぽい七人の騎士兄弟のお父さんの力が、それぞれの名前に象徴される形で七人の兄弟に分与されていて、どうやらその状態が好ましくないと思っているものがいて(たぶん神様の後継者)、んでその力を取り返そうとしているのだけれども、兄弟たちはそれぞれ配偶者(ストレートに恋人とか、奥さんとか書きゃいいのに、なんでこんな回りまわった書き方しているのかというと、愛する人が、なーんか性別に捕らわれない気配がしてきているからデス)を得ていきながら、トラブルに対処していく物語、みたいだなぁ、と。

 最初は「眠くない」で次が「獣の王」(名前は違ったと思うけど覚えていない)、今度はハラペコの番みたいですが、最初に「寒がりや」が王国のお姫様と知らずに親しくなっているし、今回は「暑がりや」が神様の後継者と親しくなっているみたいで、どーんな展開になるのか分らない。ま、少女漫画だからヒドイ事にはならないという安心感がありますよね。次巻・・・一年後かな?も楽しみです。

 

  オスマン帝国による第二次ウィーン包囲戦の顛末ですね。十年以上前に同じ時期の英蘭戦争やらスペイン継承戦争やらのエピソードを読んでいるので、感覚からすると一方東欧ではって感じの話。

 スレイマン大帝後のオスマン諸帝が凡庸であった為に、噴出した諸矛盾に対処できず、主権者だけど推戴される存在になると、官僚たちが主導権を握ります。その代表的な存在がキュプリュリュ家で、彼らが台頭するまではオスマンの高級廷臣はスルタンの奴隷とでもいうべき存在で、その意向により出世もするが簡単に断罪される存在でもありました。スルタンに代わって諸改革を成功させてオスマン帝国を立て直したキュプリュリュ家は数代有能な人物が続いたのもあって大宰相を世襲するようになります。

 その中で直系ではなく婿として継承したカラ・ムスタファ・パシャは、義兄でもある先代大宰相がクレタ島を征服した事を受けて(というても二十年もかかっているので褒められたものでもないけど)、それに匹敵する『偉業』をなそうとウィーン攻略を思い立ちます。

 それを迎え撃つのがハプスブルグのレオポルド一世ですが、相変わらず金がない。軍勢が不足するという体たらくで、それを何とか協力関係を求めて、ローマ教皇庁にも働きかけて迎撃する体制を構築していきます。バラしてしまえばオスマン・トルコ軍の、カラ・ムスタファ・パシャの稚拙な軍事指導故に撃破でき、結果的にこれがオスマン・トルコの、ヨーロッパに対する最後の攻勢になった訳ですが、なんというかね、同時代のルイ十四世のフランスやそのと敵対するオランダ、後半にはイギリスも加わるのですが、そちらの単独で軍勢を構成できる国と比べると、やっぱり経済的に脆弱であったり、東欧は選挙王政が多いせいか求心力が弱く、なんとなーくひ弱な感じがしますね。

 あともう一冊読んだものがあって、そっちもこの間読んだ『壱人両名』との絡みもあって面白いのですが、書く余裕がなくなったので、また今度に。