pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

久しぶりのシノビガミ

 土曜日に久しぶりのシノビガミセッションに参加してきました。自分はだいたい、単純明快な忍法を選び、なるべく特技判定に穴が開かないように特技を取得し、攻撃系の奥義を取って一発芸。あっさり敵を落とすか、あっさり死ぬか、という感じにして、ハンドアウトに沿った行動をとります。んである程度情報がそろって自分のPCがやるべき道筋が見えたら、あとはお気楽極楽でRPしていく簡単なお仕事に専念します。PCの運命が重かろうが軽かろうが、そのシナリオでどう演じるかが解れば、こちらのものなので。

 自分のPCに対しては、自分のセリフストックから何を喋ればそれっぽいのか、と考える事がメインでして、さほど思い入れが起きる事がないです。むしろ、どんなドラマが生まれるのか、という事に興味がある。半世紀近く生きて、漫画とか小説とかドラマとか映画とか見続けていると、このキャラはアレに似ている、とか、このドラマはこれに似ているとか無意識に探してあてはめてしまうので、どう演じるかとかどう喋るかとかは考えるけど、それによって感動的なRPしようとかは考えないです。ムリだから。独創的でもないしね。だから他のPLさんのドラマの方が楽しいかも知れない。演者なのに観客気分でやっているのかも知れません。

 今回参加したシナリオは結果的にまさにそれで、自分のPCがどう転がろうが勝利条件を達成できる段階で、観客になっちゃったみたいで、ちょっと敵の残り生命力の事を考えていなかったからダレたかも知れないです。サーセン!!その分楽しかったけどネ(あ

 さて読み終わったもの。

 

江戸の災害史 - 徳川日本の経験に学ぶ (中公新書)

江戸の災害史 - 徳川日本の経験に学ぶ (中公新書)

  • 作者:倉地 克直
  • 発売日: 2016/05/18
  • メディア: 新書
 

  その土曜日の晩に東北地方でまた規模の大きな地震が起きましたが、『災害列島』とも呼べる日本列島は周期的に様々な災害がやってくる土地柄で、日本が経済成長を果たした二十世紀後半は例外的に穏やかな時期でした。阪神淡路大震災を契機に、規模の大きな地震が頻繁に起こっていますが、長い歴史スパンからすると珍しい事ではないです。

 この本は記録が比較的残っている豊臣政権から江戸時代までの地震を始めとする天災、災害の記録とその時々に人々がどう対処したのか、という事を述べています。重税、圧政が原因の一つである島原の乱を契機に支配者は撫民、つまり年貢を納める人々をそれなりに守らなければ自分たちも危機にさらされるという認識を持ちます・・・戦国時代にはそういう意識が根付いていたかと思ったけれども、豊臣政権で大名級に出世した連中には、そういう意識が低いのかも知れません・・・というよりも北条家が特殊だったのかな?

 元禄頃から支配者が『武』よりも『治』を重視するように転換し、災害の際には自助だけでなく扶助もしなければならない、それが政権主催者である『公儀』たる徳川幕府の役割であるとの認識が成立しますが、経済的な問題も絡み幕末ごろにはシステム疲労を起こしつつありました。後、幕末の時期って地震が頻発する時期でもあった訳で、その不安感に外憂が重なり、過激な攘夷論が人々に受け入れられた要因になったのかも知れません。

 あと意外だったのは日本では天然痘の予防である種痘が割にすんなり受け入れられたという事で、朝鮮半島は十九世紀に牛痘が伝えられても抵抗感があり、予防効果が低くても人痘が主に行われていた事を考えると、日本人って抵抗感がないのか?お人よしなのか?とか考えます。あるいは頻繁に降りかかる災害に対する諦観から、「なんでもこいや。やってやんよ!!」という考えだったのかも知れませんね。

 政治の目的は支配民の安全、安定であるならば、災害への対処は永遠の課題と言えますね。