pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

生誕半世紀祭

 おめでとう、自分。ありがとう自分。

 誕生日はずっと夏休み中とかお盆休み中とかで、平日だけに日記をつける習慣を身に着けたアタクシが、この日記でこういう事を書く事例は極めて少ないと思います。レアですネ!!(は?

 というて、何か特別な事をするという事もなく、明日からお盆休みなので、んぢゃ夜半に酒盛りして明日を台無しにしても問題ないな!!という自堕落な事をするぐらいですかね。問題は見る映画とかドラマで、まぁ録画してあるものにそんなに見たいというものもなく(オイ)、DVDとかBDとかの中から選ぶ事になりそうです。季節柄の『サマーウォーズ』か『紅の豚』を選びそうな予感がします。

 さて読み終わったもの。

 

  流れとしてヴァニーが離脱しそうですが、もしもそういう話になったら大変憤慨です。酒に強いミステリアス美女が、むさ苦しい飛行艇から失われるのはもちろん、自分を顧みなかった家柄、国の為に人生を犠牲にしなければならないというストーリーに憤りを感じております。感情移入しているだけです。作者にしてやられておるのです。この後の展開、予想通りなら大変残念でしかないのです。逆転劇が用意されている・・・のかなぁ?ああ、どうなんだろう。

 

  英仏百年戦争をフランス視点から見る事が多かったので、フランスの北部三分の一を征服したこの王様の事は、『蛮族襲来』的な感覚しか持っていませんでした。夭折した為にイングランドはその勝利を維持できなかった、みたいな感傷もあるかも知れませんが。

 シェークスピアの史劇と史実を照らし合わせて、その実情が書かれているのですが、簒奪王朝であるランカスター家の二代目として、その汚名を払拭する事に費やされた人生でしたね。まぁ父親も生命、財産を守るためにリチャード二世に反旗を翻したところがありますが。そこから考えるとヘンリー五世は優秀な行政官であり軍人です。反乱を鎮圧し、不満を国外に向ける為のフランス出兵も、相手の失点に助けられながら大勝し、そしてその『勝利』に酔わずに自軍の限界を計算して最大限の利益を勝ち取ります。夭折した事は彼の人生としては残念でしたが、彼の業績としては幸運かも知れませんね。そろそろ国民国家の萌芽が芽生えつつある頃であり、かつてフランス人であったイングランド貴族も英語を喋る外国人になってしまった当時としては、支配するものは誰であろうと同じ、という感覚ではなくなってきていますし、おそらくイングランドの王が赤ん坊のヘンリー六世でなくても、征服地を維持するのは技術的にも困難でしたでしょう。

 あと、最近は『悪女』のレッテルを貼られたシャルル六世王妃イザボーの評価も見直しが進んだようです。男漁りという悪名も、どうやらブルゴーニュ派やらアルマニャック派やら、その時々の対立派閥が捏造した醜聞であるらしく、実際は正気と狂気で揺れ動く夫シャルル六世を助けて奮闘した王妃との評価が近いようです。

 こういう話に接すると研究が深化しているのだな、と安心します。