pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

『悲しむ前に』

 『鎌倉殿の13人』第二十六話のタイトルを日記の表題にしました。脳卒中で倒れた後、まさか一話まるまる使って頼朝の最後を描くとは思っていなかったので、その衝撃というか、何というか。色々珍しい演出もなされていたし、そういう意味でも眼福。

 臨終出家なんて話では知っているけれど、そっか、髻だけ切るんだーって初めて知りました。そりゃそうか。頭剃るなんて物理的にできないもんね。平清盛はこのドラマ登場時から僧形でしたけれども、あの人も大病して命の危険を感じた時に出家していますが、その後持ち直して元気になって平氏独裁政権まで行きつくのですけれども、この人も闘病中は髻を切るだけの出家で健康になってから剃ったのかな?と思ったりしたり。

 ドラマとしては頼朝死後の事を画策する者ばかりで、本当に彼の死を悲しむ人は一握りという畠山重忠の言葉通り。北条時政すら、妻りくの言葉から後継者争いを画策するし。このドラマの頼朝は孤独である事が強調されていて、この人にはほんと、妻政子と、義弟にして側近の北条義時と、古参の近侍安達盛長ぐらいしかいなかったんだなぁ、と。

 しかしその演出がないと有力者、能吏揃いの「鎌倉殿の13人」合議構成者には選ばれないからなぁ。坂東に地盤がなく頼朝側近としての存在意義しかなかった安達盛長と最も若年で参加資格などなさげですが「頼朝専一の家の子」つまり親衛隊にいた義時は、それこそ頼朝そば近くにいたからこそ、その考えを良く知るもの、そして前右近衛大将家の後家として家長権を持つ政子の代理人として参加しているのではないかなぁ、と思ったりしたり。

 今後の展開、多少なりとも史実を知っていると、家長権を持つ政子派閥が他者を徐々に排斥して、それがいつの間にか義時親子や弟時房(まだ時連だけど)という北条時政家以外の北条一族で構成されていたって事になりますね。北条家が他者を排斥していったというのは結果論で、そう結論してしまうと美味しいドラマが切り捨てられてしまうような気がします。

 ああ、なんで来週休止なの?時間ずらして放映してもいいのよ?この後の地獄のような展開が楽しみすぎる。というか今ボトムズ予告っぽく「来週も義時と地獄に付き合ってもらう」なんてフレーズが下りてきた。Twitterでつぶやいたら、受けるかしら?やってみよう。

 あとは土曜日のインセインセッション、ギミックとか展開が楽しすぎて、終わった後、行きつけのダイニングバーで発泡葡萄酒一本どころか、カクテルの『バンブー』一杯、そして物足らなくて赤葡萄酒一杯ひっかけて、日曜日は役立たずになっていました。昼寝のし過ぎで寝付けず今朝は眠いし、いい加減このパターンはアレだと自覚せねば(自覚していてもやる