pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

再覧だから見えてくるもの

 いい言葉が思い浮かばなかったので造語のようなものでごまかしたタイトルです。『鎌倉殿の13人』頼家グッバイ回の次の回まで見ましたが、こうやって見ると実朝くん、他の登場人物の事はそうでもないのに、太郎の動きは目で追っているな。結構早いうちからそういう演出していたんだと実感。あと、時政ぱっぱの収賄が、テンプレ欲得演出でなく、善意で貰っているから、それに答えなければならない、という一見いい事に見えるのが新しい感じ。そのぱっぱの尻を叩くりくさんの顔がやたら生き生きしているけれども、愛息が死んだ途端にしおしおしてしまう感じも好き。そして平賀っちに悪魔の囁きをする源仲章。気づけ平賀っち。娘婿に家職を譲った例は、男系後継者が存在する限りなかった筈。時政息子を皆殺しにするんかい?

 まぁ、のえさんは、はい。こんな感じですよね。

 では読み終えたもの。

 

 この手の本は気合を入れないと読めないので(貸出期間に余裕が持てる時期でないと)、この年末年始の貸し出し延長期間に借りてみました。七年前なんだー・・・

 解った事は、幕府と朝廷、御家人を始めとする当時の武士たちにとって倫理的にどちらの動員に応じるのか、という問題は存在しなかったみたいです。重要なのは勝ち馬に乗るという事で、勝てば恩賞が期待できるから。北条義時討伐に的を絞った後鳥羽院は東国で片が付くと考えていたので(頼朝死後の御家人たちの相克からすれば、そう予想するのは当然)、西国武士の動員が当初は畿内近国に限定されており、その為に大軍で上洛する幕府方に比して少数になってしまったと。

 また和田合戦までで北条家に対抗しうる有力御家人は、権力闘争に勝ち続けた彼らには敵わない。彼らを排除して自らが幕府の主導権を握る自信がない。そもそもそれを実行する大義名分が存在しない(北条家当主義時は、『尼将軍』政子の弟で、その代理人という資格であり、その彼にとって代わる正統性を持つ御家人はいないのではないかな?)。

 そんな訳で政子が義時討伐を討幕と読み替えなくても東国で朝廷側に立つことは無理でしょうね。負ける戦はしないから。

 にも拘わらず幕府方と京方に敵味方分裂する御家人が多かったのは、動員タイミングの居所によって応じた上位権力の命令に従ったからで、一族間で業務分担が進んでいたこと(全国に分散していてる所領管理に、どうしても西国所領を管理するには在京しなければならず、大番役という通常業務もあり、鎌倉とは別に京に駐在する一族が存在した)。

 そして敵対した身内に対しても容赦なく襲い掛かったのは、敵対して没収した者の所領は親族、あるいはそれに近い者に与えられる傾向にあったので一族の所領を他者に渡してはならじと、身内を討ち取って恩賞として、その身内の所領を回収しようとした、という。だから親兄弟でも容赦なく殺しあうのか。やっぱ恐ろしいな。

 この本を読んだ後に『鎌倉殿の13人』を見ていたら、また承久の乱のシーンは違ったものに見えるかな?

 んで千文字超えたけど、も一つ。

 

 ネットで試し読みした時は面白そう、と思ったのですが、この表紙を見た時「え、戦場物ぢゃなくて、ヒーローもの的ガンダムが活躍するメカ漫画なの?」と思い、そいつは好みではないなーっと数日手を出さなかったのですが、もう一度試し読みを読むと、どう見ても戦場ものに読めたので、やっぱり買いました。

 や、主人公というか中心人物がレビルの姪と結婚した商社マン出身の士官で、体力とかMS操縦特性とか低くつまりパイロットとして活躍はできないだろう、と。それが民間商社マン的発想で作戦をこなす、というのがツボに入りました。そして・・・表紙のガンダムみたいなやつ・・・そう、なんだ?

 どういう話になるんですかね?あたしゃガンダムは戦争ものと理解している、つまり富野御大の意図とは異なるガンダムが好きな人なので、だから0083以降の時系列は+αだと思っているし、ガンダムを冠して別世界でのストーリーは企画通す為の事情で別メカアニメだと思っているアレな人なので、ヒーローものになったら残念だなぁとか思っちまうのですけれども、ドキドキしながら次巻を待つことにします。