pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

日記の事、忘れてた

 いや、別に仕事が忙しいとか、まぁお客さんに価格が上がった事を知らせなきゃ、っていうのがあったのは確かですし、面倒くさい刺繍取りをしなきゃってのもありましたが、まぁ思い出して何よりです。

 んで何年か越しで入手できたので、それから。

 

 これだけかつて偽物をつかまされましてね、それ以来密林の事は信じていないのですが、今回入手できたのは密林が教えてくれたからなので・・・まぁ無防備に信じるのはやめないといけませんね。

 久しぶりに『蟲師』という作品に触れて、ああ、こういう人のことわりと、それ以外のもののそれがぶつかり合う作品だったよなぁ、と。ギリギリを攻めてくる『日本昔話』って感じが好きだったんだよなぁ、と。最終の、特別編と題され原作漫画でも最終エピソードの話で光脈筋の人ならざる者たちの愚痴というか何というか「人に関わるとややこしくなる」って呟きがねー、最近読んだ『虚構推理』にも近しいものがありましたねー。そっちは人にして人ならざる者たちの『知恵の神』になってしまった人が、秩序を守るのに人の事情を軽んじる発言をしているところで、なんとなーく感じたのですが。

 こういう不思議で得体のしれない世界を垣間見る作品は、少年漫画的解決ではない結末があって、それがそうとして好きなんですよねー。いやぁ、もう諦めて忘れかけていたけれど、こういう風に巡り会える事もあるんですねー。

 

 時間つぶしで入った書店で何気なく見つけてしまい、購入しました。故小林泰三さんの亡くなった後に発刊されたもの、かな?ホラージャンルは好みではないのですが、SF脱出物と裏書に書いてあったので購入して見ました。ホラー要素はグロテスクなクリーチャーが登場するぐらい?まぁ結末に、「あ、そうなりましたか」って言う描写がありましたが特に確言されている訳ではないので読み手の受け取り方次第だし、それも未来への選択なのか、全面戦争なのか、まぁそんなとこです(読まないと判らない。

 表紙絵で騙されましたが主人公は百歳越えています。そして魔法と変わらない科学力で生きており、なんか投与される薬物次第では老いも若返りも可能みたいな時代らしいです。AIの超発展と機能の為に人間の姿を放棄した人類が多数派の時代、オリジナルの姿を保った人類は希少種で、それが『絶滅危惧種』よろしく管理されていると。それが百歳越えた姿で定期的に記憶を奪う形でされているという、まぁディストピアですね(こう書くと〇護〇人〇ームがディストピアに似ているような気がするのは、きっと気のせいだろう・・・か?

 安楽に暮らす事を望む人には快適な環境ですけれども、自由に行動できない事への不満を抱く人はいる訳で、そこからシステムに挑戦する人と、それさえも快適な環境で人を存続させるストレス解消手段にするシステム側の、全てを知ったら百年以上の攻防があったという・・・なるほど。

 結構踏み込んで書いてしまいましたが、面白かったです。改めて小林さんというクリエーターを失った事が残念でなりません。『アリス殺し』のシリーズ、続編、完結編が読みたかったなぁ・・・