pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

猫みたいなガンダム

 いや、昨夜から『Gのレコンキスタ』の劇場版を見始めましてね。それに出てくる主人公が乗るガンダムを最初に見た感想が、題名のそれ。『∀ガンダム』の世界の未来っぽい世界だなぁ、とか、富野さんは相変わらず登場人物が敵と味方、両陣営を渡り歩く物語をつくるなぁ、とか、やっぱりガン〇ムは企画書を通すキーワードと化しているとか、そんな感じで見ていました。あと、セリフと設定が込み入っている。

 五つも劇場版があるので見るのが大変だけど順番に見ていくしかないですよねー・・・

 んで映像の事はさておき、読み終わったもの。

 

 最終巻にしてタイトル回収のチャンスでしたが、厳密には工作艦明石は孤独にはなっていません。ただ規模が大きくなったけどやっぱり孤独は孤独ですかね・・・んで最後の一文を書くための前提条件として、孤立した人類が文明を維持、そして発展させる条件を説明していく。そんなシリーズのようにも思えました。

 あと宇宙も自然環境と言えるけれども時空の広がりが人間の寿命を遥かにこえた世界ですから、それが起こす事象は人のタイムスケールでは測れないものになっていて、もとい数式上でしか理解できないものでして、実証しようとすると何十年単位のずれも誤差になるという。宇宙的には常識でも人間のタイムスケール的には絶望するという奴。

 それでも人間の文明はそういう絶望も乗り越えていく事になるんですかねぇ。そんなラストでした。これで林譲治さん、異星知生体とのファーストコンタクトを絡めた小説、自分が知る限りで四本書かれた訳なんですけれど、次はどうなさるのかなぁ。ここまで連続で出されてきたから、また時間をおかずに発表される事を期待してしまうけれども、そうそううまくはいかないでしょうかにねぇ。

 次回作にも期待です。

 『砂の惑星』パート2の映画公開予告が始まった頃、ハヤカワ文庫で原作小説の続編新訳が出ましてね。それを少しづつ読み始めているのですが、なーんかね、マイケル・ムアコックの『エターナル・チャンピオン』シリーズが出た前後の作品という事に今更気づきまして、続編『砂の惑星 砂漠の救世主』は映画化された前篇と異なり陰鬱な展開、主人公になっているって前置きで原作者の息子さんが書いているのですよ。

 1960年代というのは、そういう勧善懲悪とかそういう価値観から脱しようとしていた作家たちが数多くいたという事なのかなぁ、と思ったりしまする。そう思うと前作で感じた『古臭さ』もあんまり気にならなくなってしるのが不思議ですねー。単なる個人の感想なんですけれども。