pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

一応完結

 積み読を片付けて、ようやく読み終える事ができました。

 

 アニメが始まる前にシリーズが完結して良かったです。事件は小鳩くんと小山内さんが「小市民」を志向するきっかけとなったやらかしを彷彿とさせるもの。小鳩くんが小山内さんを助けたはいいけれど交通事故にあってしまい、大腿骨骨折で大学受験がパァ。まぁそんな軽い話ではなく脳震盪起こしているし、五時間昏睡状態だったし、なかなかヤバい状況でした。

 んで例によって自分に危害を加えたものには復讐する小山内さん。今回は小鳩くんが被害者なんですが、この辺の心境の変化が二人の関係の変化の予感・・・ですかね。しかし病室で寝たきりになっている小鳩くんは、得意の知恵働きをする暇もなく、そうではなくて過去の苦い体験を振り返るという作業に。そして結果として温故知新な状況に。まぁそんないいもんでもないけれども。

 ラストとはね、小山内さんが小鳩くんの事を「私の次善」って言うんですよねぇ。凄い言葉だな、とか自分は思いました。「最良ではないけれども大切な人」って意味合いに自分には思えましたね。小山内さんは京都の大学に進学するそうです。近いから名古屋に進学するつもりだった小鳩くんも一年遅れで京都に行くのでしょうかね。番外編で京都スイーツを食べ歩きながら謎を解く二人の短編とか、出るといいなぁ、とか。相変わらず苦みが残る話ですけど、ほっこりして読了しました。

 はぁ。七月のTVアニメ放送も楽しみです。

 

 ブラックラグーンファミリーのコメディ枠は今回も健在です。この漫画はこのままでいて下さい。ブラックコメディファンタジーでいいぢゃないですか。にひひひ。

 

 1990年代後半の時代設定だったと思い出しながら読みます。前半はソ連工作員の話。そうなんだよねー。労働者の「平等の国」と言いながら、結局そういう家意識とか一族意識とかはあるんだよねー。完全な個人主義にならないと労働者の国にはならないかもねー、とか思ったりしたり。家族のしがらみと絆は話でしたね。

 巻後半は南米のお話。この不条理って今現在はどうなんだろう。自分は船戸与一さんのハードボイルド小説のイメージが強くて、つまり五十年も前の話だよ。ブラックラグーン本編にも出てくるけれど、あれはファンタジー職が強いよなぁと思い、現在の南米はどうなっているのかな。麻薬カルテルとか最近ニュースとかで聞かないけど。

 つまり凄まじい不条理の世界のお話。ささやかな野心を待つ少年は自分の『王国』をつくろうとして暴力の嵐に恩人や親しい人を殺されてしまうけど、さてどうなるでしょうねぇ。次巻も楽しみです。