pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

小忙しい。

 と言っても別に枚数がある商売ではないので、大して美味しい訳でもありませんが、まぁ仕事が途切れないのは自営にとってはありがたい事であります。遅れて寒気がきたから防寒服がちょろりちょろりと動いたりしてます。数はまとまらないけど。

 んで大きな、人を殴れそうな本を読み終えました。まぁ下巻ですが。

 

海賊女王 下 (光文社文庫)

海賊女王 下 (光文社文庫)

 

  借りて読んだのは図書館のハードカバー版なので、殴れそうなのです。エリザベス一世の晩年に最終的に焦点を合わせています。読み終わって感じた事は・・・ゲール(ケルトガリア)はどれだけ時間が経過しても同じ事をしている人たちなのだな、と。ゲールの誇りと言いますが、内輪の縄張り争いに終始し、まとまってイングランドの植民政策(日本が朝鮮半島にやったそれとは比べものにならんぐらい過酷で殲滅的)に対抗する事もできずに、徐々に侵略されていくのねー、と。やっている事がカエサルの『ガリア戦記』と変らんのぉ、って著者が『ガリア戦記』を参考にしたのですかね?

 あと作中では亡くなっていますが、ウォルシンガムというエリザベス一世の腹心はスパイマスターと言われていて、彼の影が登場人物たちに色濃く影響を及ぼしていまして、あ、『ゲーム・オブ・スローン』のスパイマスターってこっからとっているのかな?薔薇戦争をモデルにしていると言うけど、チューダー朝もモデルにしているのかな?と思いました。

 あと女性が統率者として認められる事の難しさを描いているとも言えます。王は軍司令官であらねばならず、司令官は兵士たちから一目置かれなければならず、さて女性が兵士に一目置かれる為の苦労・・・エリザベス一世の苦労は半端ないですな。自分も思いついたけど、男でも兵士に信頼される統率者になるのは至難の業ですからね。最初から舐められてしまう女性でどうなりたたせるのか?

 そんな事を考えてしまいました。