pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

大人買いで読んでみた

 はい。これです。

 

 最初、この単行本が発売された時も、ちょっと気になったのですが、なんかイメージ違うな、と思って購入しなかったのですよね。それがこの春アニメ化されて、書店で一巻をお試し読みできるようになって、ちょろりと立ち読みしてみたら、まぁ面白そう、と購入して見ましたと。

 群雄割拠のわちゃわちゃではなく、最初から三つの国にまとまった、一旦滅亡してしまって明治期ぐらいまで技術力が後退した日本。理不尽な権力によって妻を失った理詰めで物事を考える男が、復讐・・・ではなく、根本的な解決として法と秩序が支配する平和な国をつくる、と決意して、その為には『仇』にも膝を屈して仕える事になろうとも構わない、という。

 読んだ感じ、策謀を仕掛け、仕掛けられって感じの展開ですね。そして登場人物がだいたい灰汁が強い。強い人間ぢゃないと生き残れない。いい人はだいたい利用されて、裏切られてグッバイしていく塩辛っさがあります。そして権力者はだいたい胸糞悪い・・・まぁ『いい為政者』が出てきたら主人公のモチベが崩れてしまいますしね。

 あとは・・・大衆心理というか、長いものに巻かれろとか、そんな物も描かれていて別に大衆が正義とも描かれていない。だいたいのMOBは強いものになびいてしまう感じであり、権力者もそれに付け込んでいる感じなんですけど、なーんかね、『仇』も含めて多面的で、どうもあくどいばかりではなさそ、という人物造形があります。一番単純に有能でいい人は権力闘争に敗れて監禁されてしまいましたしね。族閥で国を牛耳っている輩の手口はアレですが、彼が葬った先帝・・・言葉通りの『暴君』というのはないとしても、自堕落で女色にふけっていたみたい、というのはありそう。生き残った先帝の息子たちとか、何というか、典型的なボンクラばかりだもんな。

 今のところ、主人公は大戦の最中でも内政面・・・反『仇』一族の秘密組織摘発と言う、他の話なら矛盾と言われそうな行動ですが、秩序を維持したまま変革する事を求める主人公からすれば、なんら矛盾はない。戦争・・・暴力による変革が無力な庶民を困窮させ死に追いやる事を知っている庶民出の彼からすれば、暴力に訴えるのは最終手段であり、治安活動で事が決するならそれに越した事はないって感じ。

 ただ反『仇』一族の秘密結社・・・なーんかその連中のお手盛り組織って感じで、自分たちに反する連中をあぶりだしていくのに使っている感があるんだよなぁ。でも一族総帥は知らん感じなので、実際はどういう目論見なのか解りませんけど。

 刊行スピードが半年に一度っぽく展開が速そうだなぁ。編集部とか電子版のプラットホームは例の問題起こしたところでアレなんですけど、作品に罪はないと思いたいです。