pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

この間は一世だったので

 んぢゃまぁ二世の本も読もうかなぁ、と。ほんとは亡くなってから少し間をおいて書かれた評伝の方がいいと思うけど。

 

危機の女王 エリザベスII世(新潮選書)

危機の女王 エリザベスII世(新潮選書)

 

  『危機の女王』とサブタイトルがありますが、その危機とは主にスキャンダルによる王室の危機だと思います。現代イギリスにおいて王室は必要なのか?と絶えず問われ続けている訳で、それをいなし続けること、その上で理論上の国家元首として政府案件に全て目を通し、誰よりもイギリスの政局に通じなければならない、というまぁ激務をこなしている訳です。

 ただこの人、母親としては失敗していますね。特に長男のチャールズ皇太子(王位を継ぐ人間なのに、なんで王太子って呼ばないのだろう?慣習?)に関しては、ほぼ何もしていないし、父親に任せたというても、この父親であるフィリップ殿下という人も、ほぼほぼ両親から養育された記憶がない幼年期を過ごしており、人に対する接し方が海軍士官としてのものしかないそうで、子供に対しても士官が兵卒に接するみたいにやったらしく、自分に自信が持てない、自分の人生において決断した事がない優柔不断な人物になってしまった、と。

 チャールズ皇太子については結婚も周知のとおり失敗。孤独な幼年期を過ごしたダイアナ妃と傷のなめ合いを期待してできなかったようで、そしてマスコミを味方にしてしまったダイアナ妃によって王室の在り方が攻撃され、これもまたエリザベス二世にとっては頭痛の種。この本によると、ダイアナさんは王室に嫁ぐ心構えなど何もなく、双方にとって不幸としかいいようがなかった、と。母親としても、人間としても言い分はあるだろうけれど尊敬できる人ではない、いわゆるタレントって感じですね。

 その点、孫のウィリアム王子は幸運ですね。情報化の時代、イギリス王室という存在がどんなものなのか、かなり正確な事が部外者にも解り、その上でウィリアム王子の恋人の座を狙いに来る女性が、向こうからやってきたようですから。一度は破局したようですが、その後よりが戻って、こうなるとたぶん大丈夫なんでしょうね?知らんけど。

 エリザベス二世が女王としてプロフェッショナルであり、自分が長生きしてチャールズ皇太子よりも生き、孫のウィリアム王子に直接王位を引き継がせる事をもくろんでいるらしいです。内向的なチャールズ皇太子はそれだけ人気がないという事ですね。

 現代の世界中にある王室が抱えている問題は、日本の皇室にも当てはまる事であり、いかにして国民の支持をとりつけるかが、王室存続の鍵であるとも言えます。なんとなーく上皇陛下の在位中の振る舞いは、イギリス王室を両面教師としてとらえた上の事ではないか、と思ったりもしますね。

 

アルテ 14巻 (ゼノンコミックス)

アルテ 14巻 (ゼノンコミックス)

 

  また見過ごすとこでした。新刊出てたんだー。今回はお別れ巻ですね。一番の比重はアルテの母親の事です。この母にして、この子あり、みたいな。しかしここまで強く出戻り実家で発言できるというのは、性格もさる事ながら能力もなければできません。お母さんは、かなり有能な人なのでは?とか思ったりします。

 日曜日のセッションの事は、明日書けるかな?