pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

ギャップは・・・ない?

 日曜日の晩から、『水曜どうでしょう』DVDで入手していなかったベスト50エピソード偶数盤、奇数盤、『初めてのアフリカ』編を見始めたのですが、大泉洋さん、『鎌倉殿の13人』とあんまりギャップありませんね?陽気で優しげなシーンと、垣間見える酷薄なところが、結構散見される。人間、いいところばかりぢゃないくて、悪いところもある訳で、『水曜どうでしょう』の魅力というのは、タレント、スタッフの全てが更け出ている(いい加減さとかが際立つけれども)ところなんですけれども、それを含めての大泉さんを源頼朝へ抜擢したのかなぁ。とか見ていて思いましたね。

 まぁドラマでは、貴人である頼朝は上品に酷薄なんですけれども。イメージ的には慕われる頼朝よりも、畏怖される頼朝って感じで描かれそう。

 読み終わったものは無関係なんですけれどね。

 

 冬目景さんの新作です。『イエスタデイをうたって』以来の恋愛群像って煽り文句でしたが、主人公の二女は人付き合いが苦手で会社の人間関係にうんざりしたから古本屋を継ぐ、という性格ですけれども、学生時代からの片思いに酔い痴れて、求婚されて結婚した相手と「自分を裏切れなかった」と離婚してしまう長女や、自由を愛し、ジェンダーレス恋愛に突き進む三女も含めて、『イエスタデイをうたって』にあるしおらしさはないです。今のところ。

 そしてそんな二女の『初恋の君』になり損ねた男性と十年ぶりの再会とかもあるのですが、その男性との恋愛臭は今のところない。そりゃね。本屋で新刊を譲られて、いいなっと思ったら去り際にお話のネタバレされた!!って気づいたらね。ネタバレを嫌がる人ならダメでしょうね。自分はネタバレOKな人ですけれども。そうすれば演出とか楽しめるぢゃないですかー。

 しかしこの一家もフリーダム集団だよね。父親は理系研究者でアメリカ在住らしいけれども、東京の神保町で古書店を経営していた実父(主人公からすれば祖父)が亡くなった事で店舗兼住居や土地を相続したのですが、遺言に古書店営業を続けてくれと書いてあるから、やってくんね?と弁護士に相談した後に娘たちに言い、全てが終わると自分は職場のあるアメリカへとんぼ返り・・・なんなん?

 三人姉妹の生活費はどうも自ら生み出さねばならぬようで、古書店なんてそうそう経営が安定する筈もなく(どうも文芸古書で有名な店だったようだけど、お祖父さん、亡くなる前に引退していて商売を引き継いでいた人がいたようですが、父親は理系なので文芸書の価値は解らず、退職金代わりに好きなものを持って行っていいよ!!と言ってしまったので、いい値段で売れる文芸古書はない。つまり安定収入源がない状況)、三女は学生。唯一定期収入があるのは建築情報誌の会社に勤める長女だけ、というつましい状況。

 これでどう物語が転がっていくんですかねぇ。楽しみです。