pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

先週見たもの

 まるで気付いていなかったのですが、『水曜どうでしょう』の新しい円盤が発売されていたんですねぇ。

 

 撮影開始から三年かかって放映するという、北海道赤平の原野にログハウスを建てるという企画。ロックダウン中にディレクターの藤村さんが滞在して、その様子をよーつべで流していたので、『水曜どうでしょう』本編での扱いは知らないけれど、存在は知っていました。だからまぁ、大体の展開は知っているのですけれども・・・こんなに長編企画だったのかいな。

 大工さんの指導の下に日曜大工よろしく少しづつ、土台から始まり、階段をつくり、あとは六畳一間の小屋をこさえる、という段階になってよもやのアクシデントが。というのが大筋ですが、いや、大半はタレント二人とディレクター二人の、いつものだべりです。たぶん収録時間が一番長いのはシェフ大泉の調理と実食シーンでないんでないかい?

 シェフ大泉と言えば、夏野菜を育てるところから始めた伝説の企画など、数多くのエピソードを持つのですが、基本的に『調理時間が長い』『ごたくが多い』『妙な組み合わせの材料と調味料』『当然、浪費された時間に見合う料理など出てこない』という展開。藤村さんがケチをつけ、それにキレる大泉さんとの場外乱闘のような罵詈雑言の投げ合い。それがお約束という感じなのですが、大泉さん、家庭を持たれて、お仕事も忙しくなり、ご自分がつくった料理を振る舞う場面も多くなったのでしょう。どんな変な事をしようとも、昔のように『まずいもの』『食わせるなと言いたくなるもの』が一つもなく、つくる料理、出す料理『無難に美味いもの』ばかりになるというまさかの展開。

 特に初回の『命のスープ』・・・豚骨と鶏一羽分にくず野菜を入れて、てきとーに長時間煮込んだスープが、絶品だったらしい。まぁ先日自分も山羊肉を四時間煮込んだ山羊汁をこさえたら、予想以上に美味しく感じてしまって、冬になったら鍋としてつくるといいかも知れないと思ったぐらいですもん。弱火で長時間煮込む事は、だいたい美味くなると覚えましたもんね。

 この、出来上がった料理がだいたい美味いという状況。一般的にはOKな話なのに『水曜どうでしょう』としては、反省会モードになるという・・・え、なにこれ?求めているのはこういう事ではないって感じがね。まぁその後、赤平の真冬の原野でテント泊すると、やたらに寝つきが良くて、即座にいびきをかき始める藤村Dに他の三人が辟易するという・・・シェフ大泉を取り返すような展開に。うちの親父もそうだけど、ああいう人って幸せだよね、と寝つきの悪い自分なんかは思いますよ、はい。

 この企画、特に大泉さんに隠し事をする事もなく、「いつまでも大泉さんを騙すって事にこだわっていても仕方ない」ってオープンに始まった筈なのに、結果として『どうでしょう』史上最大級の大仕掛けな隠し事になり、放映されるまで、またしても何も知らない大泉さん状態になってしまったのは、もはや運命としか言いようがないですね。

 今度は何時になるか解りませんが、次の企画も期待しております。はい。