先週末に購入した漫画がまだあるので。
この漫画、架空の疑似世界で大戦が行われていて、その大戦当事国ではなく、中立の立場にいる国の(日本みたいな立地・・・というか地図は思いっきり日本である)大使館付き武官が織りなす外交物語・・・なんですが、国内でもどちらに付くかふらふらしている状況で、明確にシーレーン国家側(イギリスみたいな国・・・って思いっきり地図ではイギリスである)に寄る将校が主人公の上司なんですが、味方になるというのは「いいなりになる」ではないんですよね。国益優先で先方に便宜を図るっていう感じで、そっか、外交というのはこういう物なんだなぁ、と思わせてくれる作品です。
ええ、良識ある常識人からすれば、物凄くえげつない世界ですとも。特に今回は中立国である事を利用して、戦争当事国同士の密貿易を介在するという、一般常識人からすれば胃が痛くなるようなミッション。主人公は常識人なので脂汗かいちゃっていますが、上司は嬉々として双方の国の検閲を手玉に取っていますなぁ・・・国益第一だからイギリスみたいな国に対しても、ご要望の敵対国産品は運ぶけどただぢゃないし、ドイツみたいな国に対しては言わずもがな。
まぁ中立というのは、これぐらいの心臓の強さと面の皮の厚さと悪賢さがなければ立ち回れない立場なんだよなー、と思いました。日本を永世中立国にしたいと言う人に読ませたい本です。
次巻も楽しみです。
発売日を漏らしていました。昨日購入しましたよ。
この世界、善と悪の対決ではなく、光と闇の力の対決って様相を呈してきましたね。闇はもちろん、光の、人々に『神』と崇められる対象も剥き出しの暴力に過ぎず、その力を使う人次第で人々の助けにも、破滅にもなるという。こういうとこ、アタクシ好みです。
でも敵方に憎たらしく賢しげに指摘されてもムカツクだけなので、敵は無残に滅びればいい、と思うだけなのですが。
この漫画で不満なのは、敵方に感情移入したい人物があんまりいないって事ですかね。前巻でしたかね。娘ちゃんの叔父にあたる奴が極度のシスコンで、おねぇちゃんいじめた奴許すまじ。姪は可愛がるけど、その父親はぬっ殺すとかゆーていたの。
あれは結構好きでしたね。次巻も楽しみです。