pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

生来の怠け者

 自分の事です。抜けると思った手間は全て省く傾向があり、それが失敗の元にもなっています。そして土曜日にそれをやらかしました。んで、だいたい蓄積した経験則で処理する傾向があり、それが他の人との認識違いを産み出し、更なる失敗を産み出すという事になります。やっちゃった後、口に出した後で、それと認識する失敗です。自分より年下の人たちを不愉快にさせてどーすんだ?老害か。老害かもな。

 そんな土曜日でした。やっぱデータゲーのGM向いてないな、自分。もう自重しよう。

 日曜日は、やっぱりデータゲーのTRPGでしたが、こっちはPLなので特に何とも・・・という訳ではないけれども、まぁ攻略法が見えたので良かったのかな?

 そして読書感想のお時間。

 

  四半世紀近く前の本ですが、あ、そうか。つまりユーゴスラヴィアの紛争、崩壊は四半世紀前の話なんだ。

 かつて多民族融合、非同盟主義、つまりアメリカやソ連、どちらかに追従するのではなく、第三の道を模索するという政治勢力がありました。また、中央集権で覇権主義に陥りがちなロシアの共産主義とは異なった、国情にあった社会主義からの共産主義を模索する勢力があったのです。

 結果として全て失敗でした。第二次大戦で互いに虐殺を行い合った民族は、若い世代の友愛を許容できず踏みつぶし、冷戦がソ連社会主義の崩壊、脱落による西側勢力の不戦勝に終わると、その資本主義の経済支援を仰ぐ他なく、そして人間が考えた、人間心理を無視した体制は、その人間心理故に堕落、崩壊していくという。

 結果として分裂、紛争、民族浄化(つまりジェノサイド)が発生します。

 自分が知っている最も酷い民族浄化方法って、相手民族の男性は皆殺し、女性には「お前がママになるんだよー」行為を強要していく。つまり種族根絶やしなのかと思ったですが、実態は更にエグく、強姦をし妊娠させた女性を中絶できない状態まで追い込み(中絶すれば母体も危険になる程度まで胎児を成長させる)、その後、家族親族の下に帰す。そうなると父権が強いバルカン半島では敵対民族の子を、父権者の許可なく孕んだ女性は一族の恥になり、それこそ封建的な時代のように殺されてしまう。そして殺した一族の間に感情的な断絶をもたらすという・・・ヒデエ。

 本では比較的平穏に独立を達成したスロヴェニアセルビア人を排斥して、つまり武力でセルビア人を国外に追放して独立したクロアチア。独立を達成しながら三つの民族が紛争を開始したボスニア・ヘルツェゴビナ。残部の国で新ユーゴスラヴィアセルビア中心に立てるというところで終わっています。その後ボスニア・ヘルツェゴビナイスラムクロアチア人地区とセルビア人地区で分裂。残部の国々も紆余曲折を経て、それぞれに独立を達成し、ユーゴスラヴィアという国は、名前は完全に消滅します。民族の融合、友愛は、憎悪と経済的不公平の前に敗れ去った例というべきなのか、それとも・・・

 顛末を詳しく調べようと思ったのは、本棚にあった米澤穂信さんの「さよなら妖精」が引っかかっていたからで、きっかけなんて、ほんの些細な事なんです。はい。