pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

今夜は名古屋コーチン

 んで飲む予定です。コーチンぢゃないかも知れないけれど、とりあえず鶏です。なので帰宅したら、きっとへべれけなので出かける前に日記を書いておこうかと。

 まず昨夜見たもの。

 

  期待していたほどでもなかったかな?面白かったけれど、そもそも人類を捕食対象と見なしている地球外生物の寄生体(寄生虫というと怒る。あ、寄生という言葉が嫌いだっけ)が宿主となった主人公の『正義感』とか『良心』に感化されてダークヒーローになるらしいのですが、この辺が弱く感じました。だって主人公、恋人の弁護士の顧客情報を盗み見てTVレポートで疑惑の団体を問い詰めて、つまり部外者は知らない情報を口走って一発でばれて、自分どころか恋人も失職。恋人もそりゃ切れて別れるわな。そういう人としてのモラルが低そうなシーンを描いてしまっているせいで、いまいち説得力がない気がするのです。

 あと、『血界戦線』でヴェノムを元ネタにしたキャラを見ているせいか、本家が二番目に見えてしまうという・・・悲しい。

 トム・ハーディは頑張っていましたよ。あと、悪い奴は食べていい、という協定に基づきラストシーンで中国系女店主の雑貨店に頻繁に強盗というか金をたかりに来ていた奴を丸かじりしてしまうシーンは、ちょっとスッキリしました。続編つくる気なんだろうなぁ。続編はもう少しすっきり楽しめそうな予感デス。

 

ティムール帝国 (講談社選書メチエ)

ティムール帝国 (講談社選書メチエ)

 

  名前も概略も知っているのですが、詳しく知らないので読んてみようと借りてみました。まず、ティムールはチンギスとその子孫が築いたモンゴル帝国が緩やかな連邦になったあと、中央アジアを納めていたチャガタイ・ウルスの没落豪族出身であり、自身の能力でチャガタイ・ウルスに覇を唱えた、と。その影響力をあてにして、他のチンギス系のウルス(国というか、共同体というか、そんな意味)から援助を請われ、自分の影響下にあるチンギス家系の君主を擁立するも、終わったら用済みとばかりに敵対されるので、それを潰していったら、気がついたら中央から西アジアにかけて帝国ができていた、と。

 最晩年の東征は通説の中国の明王朝が目標ではなく、モンゴル平原に逃れた北元、つまりあくまでもチンギス家系の国家が目標だったようです。

 あと、塩野七生さんの著作でも現イラクやイラン西部のメソポタミアの豊かな地域は、往々にそこから見て東方のイラン東部から現アフガニスタンやギルギス、タジキスタンウズベキスタンなどの中央アジア遊牧民からの脅威にさらされていると表現されていましたが、マジでその通りなんですね。メソポタミアの政権は独立する事か精いっぱいで遊牧民まで統制下におけるほどにはならないという。

 このあたり、万里の長城線まで確保できるけれども、それよりも北の草原地帯を支配下におけない中国諸王朝と同じような事なんですかね。

 ティムール自身はチンギス家系の婿という資格で支配を展開し、その子孫たちは(チンギス家系出身の正妻から生まれた子孫たちは、ついにティムール帝国を主導権を握れなかった)ティムールそのものがチンギスと同じ先祖を持つ存在として描き、彼の子孫がインドに侵攻してムガール帝国を築く時も、この理論で統治したようです。ちなみにムガールはモンゴルの意味です。確か。

 そうなるとティムールの子孫たちがどうなったかを含めてムガール帝国の事を読みたくなります。