pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

就寝前に主に読んでいたもの

 寝転んで読むというのは、もう眠たくなったら眠る体勢でいるものですから、読量を稼げないという欠点がありまして、ずいぶんかかってしまいました。

 

 ご自分の興味と、そして好奇心だけでなく創作活動の参考資料にしてもらう為に書いたとおっしゃるので、大変とっつきやすく、読みやすい本になっています。

 なんとなーく知っていたつもりだけれども、改めて文献資料や発掘資料を基に描き出された(主に)秦漢時代の人々の生活様式を知る事ができて楽しい本になっています。そういえばそうだよな、と思うのは当時の黄河流域に住んでいる人々の主食は小麦ではなく、粟、稗、という日本でいうところの雑穀で、ミネラルや栄養価的には優秀であり、当時の人々に言わせると「一番おいしい」らしいです。常食しているものが一番おいしいって事ですかね。自分なら、パンとか、ごはんとか、その時の気分でどっちが美味いか変わりますが(幼少期から三十代になるまで、父方祖父の好む「お粥のようなごはん」が家で炊かれるごはんでして、自分はどうしても美味しいと思えませんでした)、雑穀ご飯も嫌いではないので・・・あ、ちゃう。雑穀がメインなんだ。どーだろ?自分は粟だけ、稗だけのものが食べられるかな?率直に言うと雑穀ご飯しか食べた事がないし、そちらは食べやすくておいしいので、想像できないですね。

 あと、黄河流域の農業がとても過酷で、黄土が積もった土地は肥沃とは言えず、絶えず耕していなければならないと。それでも当時の平均的な農家の耕地面積では家族一家が食べていくだけで精一杯の収穫量しか望めず、副業をしなければ納税どころか生活していくのも苦しかったようです。

 基本的に夜間外出は里(最小の行政単位)内以外は禁止。誰であろうと夜歩いているのが夜警に見つかれば警察署(亭)に拘束されてしまう。ま、そのまま追いはぎとかに身ぐるみどころか命まで奪われるよりは遥かにマシですが。この辺りは唐代も首都はそんな感じでしたね。

 魚は漁業が営める周辺しか食べられず(もしくは魚を養殖できる資産家)、肉も年に一度とかのお祭りでの犠牲獣の肉が食べられる程度。上流階級の贅沢は天井知らずというのは、いつの時代でも同じこと。

 冬は綿入りの衣服を着ていたというのが少し驚き。日本で綿入りの衣服が着られ始めたのって、いつごろからなんだろ?綿が日本で栽培されるようになったのは室町期だったと思うけれども。

 多くの事を知るたびに新たな疑問が湧くもので、好奇心というのはとどまるところがありませんのぉ・・・