時事ネタ一つ。話題のダイハツもそうだけど、ブラック企業と言われるものって、経営者など「使う側」が自らの怠惰や無能の結果を「使われる側」に押し付けている体制なんだよなぁ、と改めて認識しました。あとは無謬主義は隠蔽体質につながるよなぁ、とも。訂正するよりも、なかった事にする方が簡単でコストもかからないもんな。しかし損害はけた違いになる訳で、これは社会として「間違いがありえない」ではなく、「間違いを認め訂正する」事を称えないと何度でも繰り返される事なんだよなぁ、と。「間違いない」事は最もローコストだけど、間違いを犯さない人間など皆無であり、ミスは誰でも犯すものなのだから、それを早く認め軌道修正する能力こそ評価しないと、隠蔽体質が蔓延して致命的な事故が起こる事になるのですよねぇ。
とか思いました。
んで、全然関係ないけど読んだもの。
青崎有吾さんが原作という事で購入しました。最初から主人公憧れのヒロインがこの世からグッバイというホットスタートです。そしてその理由というか、彼女が働いていたのが若き日のシャーロック・ホームズという訳で、かなりの推理力(ホームズとは別視点)を持つ彼はホームズの使いっぱしりとなります。ストリートチルドレンが生き抜くには、そんな事でもやらないといけない。
んが、今作のホームズはかなり異色でして、まずインド系に見える。そして性格的に酷い。ゲス野郎。ストリートチルドレンを始めとする下級階層を人間扱いしていない。
自分のホームズ像って子供の頃にみたジェレミー・ブレッド演じるグラナダテレビ版なのですが、2000年代に出てきた自己中で社会的不適合者のホームズ像も大好きで(特にガイ・リッチー監督作品でロバート・ダウニィ・Jr演じるホームズ)、つまり今作のゲスいホームズも好みなんです!!
若き日のレストレードも今までになく、それなりに有能そうで(上司に恵まれず無茶ぶりばかりされているらしい。19世紀ロンドンはブラック社会だからなぁ)、今後の活躍が楽しみですね。そして主人公はなるべく頑張って成長して、ホームズから蹴られたり、罵倒されたりされないようにして欲しいですね。出会いがサイアクだもんな。靴磨きして世間話をしようとした主人公に、磨かれていたホームズが「野良犬がしゃべるな」的な事を言って鼻血吹くほど足蹴にする。最初、こいつがホームズとは思わなかったもの。ああ、なんてサイアクなホームズなんだ(つまり素晴らしいという事