pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

堤さんだなぁ

 いや先週土曜日から始まった青崎有吾さん原作『ノッキンオン・ロックドドア』のドラマを録画で見たのですが、監督を務めている堤幸彦さん作品に良く見るカメラワークを感じたので、なんとなく。具体的には言えませんけれども。

 あと、主役二人を演じている方がアイドル畑の人で、演技の場数が多くないせいなのか、なんだか、ふわっと浮ついている感じがします。ふざけているとか、そういうのではなくて、周りの雰囲気から、ちょいと浮いている感じ。たぶんこれから場数を踏んで馴染んでいくのではないかと思うのですが。

 原作小説をちょろりと膨らませている脚本かなぁ、とも。んでも原作の一話目、ずいぶん前に読んだものなので、けっこう忘れていますが(オイ

 教授の登場も早いので驚きましたが、一クールで二巻最終話までやるよていなら、まぁ途中でいきなり出されるより伏線として全部出した方が解りやすいかもね。渡部篤郎さん、こういう役がハマる年齢になられたのね。

 とりあえず見ていきましょう。

 

 自分の中で少女漫画というものは、人の動機の第一に恋愛要素がある、という定義があるのですが、なーんかこのシリーズはそんなジャンルに自分の中では分類されそうです。陰謀は企まれており、隠微な形で人が抹殺されたり、堕胎、病気、傷害などで人が不幸になるのですけれども、軍事力の影が薄い気がするのです。もちろん四巻では国内最有力と目された一族が武装して籠城しており、その討伐戦がクライマックスだった訳ですが、蓋を開けてみれば一族宗家の主導権を握る愚かな女によって、一族の内側は人材的に空っぽ状態。ただその女の虚栄や退廃的な嗜好を満たす為に、策略したり武装したりと、政治的な観点から見ると理解しがたい展開。誰もこの女を一族の存亡にかかわると排除するものがいなかったのか?もしくは女の入り婿となった有能な男が愛ゆえに滅びの道を自ら選択したのか。

 五巻においても、今度は辺境や外国との話になるのですが、陰謀、策略はありますけれども政治的な、軍事力の影がチラつくような話よりも、家庭内の感情的な諍いが主力になっている感じ。明らかになった皇弟と薬屋の立場から、まぁ求婚という流れも政治というより個人的な判断で決められているし。なんだろ、このまま家庭内事情とか個人的感情が事件の中心であり続けるのかな?

 うーむ・・・『エルフ皇帝の後継者』って陰謀劇のアメリカ小説があるのですが、日本語訳は電子版のみ残っていて、アメリカ本国では続編も出ていて、アタクシとしては、その続編の日本語訳を切望しておりまして、何が言いたいのかというと、そっちの方が好みなんです。個人事情と政治的な問題がほどよく絡んでいて、頼りない青年皇帝が一つづつ問題を解決、乗り越えていく様子にエールを送りたくなるんですよねー。

 続編の日本語訳、なんとかなりませんかね(ここで書く事ではないよな?