pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

久々に読書感想文

 色々あります。

 

魔法使いの嫁 11 (BLADE COMICS)

魔法使いの嫁 11 (BLADE COMICS)

 

  思ったよりもエリアスは子供でした。何百年生きていても子供・・・つまり、五十近く生きていて『年取ったガキ』でいるのも、おかしくないんだ!!(んなわきゃなない

 これからたぶん学園内の同級生たちのトラブルを解決する話に移行するのでしょうね。そして巻末の海外旅行アドバイスを読んで、そうそう部屋の中に洗濯ものを乾かしていたよなぁ。ヒーターに洗って絞った靴下とか晒してね。もう二十数年前の話ですが。

 次巻も楽しみです。

 

とつくにの少女 7 (BLADE COMICS)

とつくにの少女 7 (BLADE COMICS)

 

  鬱展開、絶賛公開中です。まぁこれくらいの変化がないと物語が転がらないというか、どう考えても八方ふさがりでどうにも展望のない世界の中で、シーヴァだけが・・・で、行方不明になっちまいました。

 どーすんの?どうなるの?そんな感じで次巻を待ちます。

 

「怪異」の政治社会学 室町人の思考をさぐる (講談社選書メチエ)

「怪異」の政治社会学 室町人の思考をさぐる (講談社選書メチエ)

 

  オカルティックな話はどの時代でもあるのですが、日本史の中で、もっとも政治的に利用された時代が室町時代でした。他の時代と異なる特徴は、首都京都に一極集中型であること。政治システムが組織とかのハードではなく、人と人との人脈などソフト面で機能しており、平たく言えばコネと賄賂の世界であるという事です。

 つまりダイレクトに主権者である室町殿へ自分の不都合を訴える為、寺社が「怪異」を作り出し発信していた時代であると。

 しかし応仁の乱以後、中央の公的な立場が著しく弱まると、「怪異」を拡散して庶民レベルに広げ、勧進という寄進をメインにした活動を行うようになります。しかし勧進という非日常的な祭りのような展開は利害争いと治安の悪化を促し、寺社自身に手酷いダメージを与える事になります。「戦乱」の一側面でしかなくなるという。

 こうなると「怪異」を訴える事が利益ではなく不利益をもたらすようになり、沈静化きます。そして戦国期に何度も焼き討ちをされ、復興を繰り返すうちに京都も昔ながらの街並み、組織を解体し、地縁を基準とした共同体を作り出し、新たな都市空間になっていきます。そこで「怪異」の断絶が起こり、室町時代のそれは語られなくなり、遥か昔の平安時代のものや、個人的な怪異になってしまった江戸自体の怪談が語られるようになったと。

 寺社が宗教的に「鎮護国家」を標榜して祈りによって国家を守っていると主張した時代は「怪異」は公的なものでしたが、「怪異」を吹き飛ばすような災害や戦乱が起こってしまうと、「怪異」は個人的なものに収束していくんだなぁ、と。

 この本、民俗学者の仕事ぢゃなくて、法制史研究している人の著書なんですよ。

 面白いですよね。