pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

割と、ぶっちゃけ系が好きなのかも知れません

 名古屋を舞台にした小説を書いてみえるので、ちょろちょろ気にして読んでいる作家さんです。

 

名古屋16話

名古屋16話

 

  出身は浜松の方かと思いきや、育ったのは犬山で、現在は名古屋にいらっしゃる模様(とはいえ数年前の話ですが

 名古屋十六区をそれぞれ舞台にした短編小説、だけでなく長野、静岡、滋賀、三重、尾張、福井、三河、岐阜の各地区(尾張三河が入っているから県ではない)を舞台にした短編小説を、無関係なように見えて、ゆるーく、ちょろちょろ関係を持たせている作品集です。中日新聞のweb版に連載していたらしい。

 この方の作風って、なんか『ぶっちゃけ』系なのだと思うのですよ。マリー・フントワネットのブログ風日記がそんな感じでして、あたしゃテンプレ系(つまり水戸黄門や土曜サスペンス劇場みたいなお約束を踏まえたお話)があんまり好きではないのです。いや、たぶんツボにはまっている間は楽しめるのですが、だんだん展開を先読みして飽きてくる。もちろん作り手はバリエーションを、細かい設定を、首を捻って考えてくるのですが、お行儀の良い展開って・・・ねぇ?

 ぶっちゃけ系って本音を言っているように見えるのですよ。あくまで見えるだけで、実のところテンプレ系のお行儀良さの方が本音かも知れないけれども、何か時々解放される気分が欲しいとき、「なんだと、こんにゃろ」と常識とか、世間とか、世論とか、そういうものに文句を言うのが快感になるというか、何というか。

 そういうものに対する爽快感が欲しいときにはまると、読んでいて楽しい気分になるのですよねー・・・でも一番読みたい『グッモーエビアン』は電子版しか流通していなさそうだ。古本屋を捜すしかないのか。

 時々、いつも読んでいるものとは違うものを読むというのも、新鮮でいいものです。