pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

チャーチルの映画

 何度も録画し損ねて、ようやく先頃録画できたので火曜日の夜に赤葡萄酒一本空けながら見ました。つまみに総菜パン三つと焼き豚スライス、アーモンドと揚げ空豆、つまり乾き物。正直パンは生地が甘くてアレでした。塩バゲットとかを探す方がいいのかな?それにオリーブオイルつけて食べる方がいいかも。明晩のつまみを考える時に気にしておこう(解らんけど

 

  たぶん邦題は解りやすさの観点からでしょうね。映画はチャーチルが首相になって、ダンケルクの撤退を指示し、和平派を退けて徹底抗戦を呼びかけ、議会で承認されるところで終わっており、第二次大戦はここからが本番!!という感じで、まだまだヒトラー率いるナチス・ドイツは絶好調です。世界を救うどころかフランス、ベルギーさえも救えず、イギリスもヤベぇ。アメリカは中立法で参戦どころか、戦前に発注した武器の引き渡しさえ「戦争協力になると議会が反対」などというアレな感じの時期です。

 同時期のフランスの事はドゥ・ゴールの評伝で知っていますが、イギリスの事は不勉強でして、結構ドイツ宥和派というのが保守党を中心に存在したのですね。譲歩に次ぐ譲歩がナチス・ドイツを増長させたというのは後世の後知恵で、当の本人たちは二度と戦争をしたくない一心だったようです。

 強気一辺倒のチャーチルは保守党内で孤立しているように見えましたが、野党からなんで「チャーチルぢゃないと挙国一致内閣に協力しない」と言われているのか、それあたりは映画で語られていませんでした。なんでだろ?テンポの問題かな?

 痩せ形のゲイリー・オールドマンチャーチルをさせる為に、特殊メイクを施し、それでアカデミー賞を取った作品でもありますが、確かにこういう茶目っ気のある人物像を演じる老境の俳優さんって、それも海外にも名前が知られている俳優さんって、そんなにいないのかな?アタクシはそんなに英米の俳優さんの事を知らないので、解らないですけれども。

 あと、階級社会イギリスを垣間見るやりとりが随所に散りばめられています。チャーチルの初登場シーンは、使用人に運んできてもらい、ベッドの上で朝食をとるところですもん。庶民と話した事がないし、地下鉄なんて一度乗ったかどうか。同じ階級出身の閣僚から反対意見を出されて、自身も和平に傾きかけるも、市井の人々の意見を聞き力づけられるシーンとか。

 あと、これも知らなかったのですけれども、ダンケルクから連合国軍主力を脱出させるのに、陽動を行った部隊が壊滅しているみたいですね。確認していないけれども、そういう部隊に首相から「救出の手段はない。繰り返す。救出の手段はない」って電報が届くって史実なのかな?でも凄くはっきりしていて、らしいというか、酷いというか、奮戦していても助けが来ないと言われる、言う、というのはどんな気持ちなんだろう・・・ヒトラー大本営のヒステリックな死守命令よりは、マシかもしれないと思うのは、なんか違いますかね?

 明日はアガサ・クリスティー原作の「ねじれた家」だったかな?を見る予定です。今夜は・・・どーしようかなぁ・・・