pomtaの日記

だいたい読書感想か映画感想です。たぶん。

花粉症の季節となりまいた

 表題の語尾がおかしいのは花粉症で鼻づまりになった事を表現したものです。そんな事しなくてもいいのに思いついたからやった。後悔はするが反省はしない(キリッ

 昨日名古屋あたりは暖かったので布団を干したらね、気持ちよく就寝できた事と引き換えに目がシパシパしたり、鼻水が酷くなったりというものをもらいました・・・はぁ。今日も暖かい予報ですが、建物の中にいると洞穴の中にいるみたいで寒いですよ、はい。花粉症なのか、肌寒さのせいなのか。この鼻詰まりはどちら?まぁいいや。

 んで読み終えたものです。

 

  ええっと、内容としては、あんまり褒められるものではありません。まとまりが悪くて読みにくい、解りづらい、という印象。そして書き手自身が焦燥しており解決策を考えているのに決定打を思いつかないという、まぁアレな感じが沸々と感じられます。問題点を提示している面では評価できますが、それなら文章は三分の一でいいです。最初の譲位を行った皇極天皇や彼女の息子、孫たちの話や、明治維新前後の話はあんまり必要ないと感じました。

 んで言ってしまえば直系男子による世襲しか認めていない天皇位を継承していく皇室において最も若い世代の男子が一人のみ、という事が断絶の危機と叫ばれている訳ですけれども、直系男子という条件が側室容認を前提にしていないと確率的に低いものである限り、まぁ立ち起こる問題ですよね。上皇陛下の時代までは複数の男子を誕生させる幸運に恵まれた皇室ですが、現在の天皇陛下には女子一人。秋篠宮家で女子二人に男子。皇位継承者ストックを期待されてといる諸宮家には女子のみしか誕生していないという。

 あくまでも直系男子継承にこだわるなら、将来悠仁親王に男子が誕生しなければ、ジ・エンドという事になりますね。著者は一代限り女性宮家という案を書いていますけれど、皇族女性が結婚して降嫁し皇族籍から離れる事を選択しなければ、形式的にはともかく実質的には同じ事で、何の解決にもならない。

 GHQによって皇族籍から離れられた旧宮家の人々を皇族に復帰させる案が、直系男子継承を望む人たちにとっては、ほぼほぼ唯一の解決策と言えるのですが、さて、それも根本的な解決になるのか?と思います。現在の皇室には宮家として存続しているのは四家。それでも男子を確保できないならば、一体何家の宮家を立てられば保証されるのか?それに宮家の当事者の方たちの考え方というのも重要です。皇族は半分以上、日本国民の権利を停止させられている存在と言えます。職業の自由はなく、自らの趣向も保守層の意向に沿うものでなければ公にする事はできない。髪型、衣服、様々な分野で無難なものを求められます。行動の自由は警護の面からも制限されます。そういった諸々を守る事に息苦しさを感じる人もいるし、自分は皇族として生まれたから仕方ないけれども、自分の子供は思った通りの人生を歩んで欲しいと考える事も止められません。

 何時の聞き取り調査なのか知りませんが、戦後民間人となった宮家の人々の中で皇族への復帰を望む人は皆無でした。人々の欲求は際限がなく、それにこたえて続ける事に疲れたというのが本音かも知れません(あくまで想像です

 いずれにせよ、生まれてくる子供の性別を運任せにしている限り根本的な問題解決にはならないならば、解決法は二つです。どちらの性で生まれようとも皇位継承を認めるか、でなければ生まれてくる子供の性別を操作してしまうか。

 ま、直系男子継承を望む人々にとってはどちらも承認できないでしょう。第一案はこだわりを否定される事ですし、こだわる人々は保守的ですから「天からの授かりもの」を人の都合で操作する事に抵抗感が強いと思うので。それに技術的に確立している訳でもないし。

 いがれにせよ、直系男子継承は、現状ではたぐいまれなる幸運に恵まれ続けなければ維持できない代物です。それにこだわる限り皇室は(いずれ)なくなるでしょう。

 皇室を大切に考える人ほど直系男子継承にこだわっているし、その事が皇室存続を物理的に阻んでいるような気もするので、皮肉なもんだなぁ、と思いました。

 あくまで個人の感想です。はい。